僕たちの彼女［短編集］

赤いストロー　#5 ページ11

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side Tatsunori








2020年、俺は初めて代表に招集された







合宿に行けば、祐希さんや柳田さん、清水さん、福澤さんなど、俺がほんまに尊敬しているひとばっか






もちろん、ビビらへんわけがなくて







初招集された藍と端っこで話してた








そこに、話しかけてくれたのが









『何端っこでこそこそやってんの？笑』







マネージャーのAさん








Aさんは俺の1個上









でもAさんはすでに何年も代表に帯同している








藍「お疲れ様です、」







『どうだった？練習』






「まじで、追いつけないっす」






藍「高校の練習なんかと比べもんにならへん」







『ははっ、最初はそう思うよね』







眺めてるだけでキツそーだもん、と笑うAさん







ふわふわの綿あめみたいで、かわいい







『はい、A特製疲労回復ドリンク』






たったらー、と某青いネコ型ロボットの効果音で取り出すAさん








清水「ほんまにAちゃんのは効くからなぁ」







福澤「疲れた体にめっちゃしみる」







年長組のお墨付きのドリンク






…効かないわけがない






「うまっ」






『でしょー？めっちゃ研究した』






あ、ドーピングはないからね？って、そんな心配するはずないのに、笑









『端っこに居るってことは、さては馴染めない？』







藍「無理っすよ、ほんまに」





「あんなスター軍団に入れるわけあらへん」





『でもさ、』






『これから一緒に戦わなきゃいけないんだよ？』







『バレーはチーム競技、仲良くならなきゃ』







「やっぱ、そうっすよね」






『よし、このA大先生が仲立ちしましょう！』






誰から仲良くなる？って、バイキングみたいに言ってくるから少しおかしくて






藍もおもろかったんか、二人でふき出す






『え、笑うとこあった？』





柳田「A、あんまいじめんじゃねーぞ」






『いや！マサさんが怖いからこうなってんだって！』






やっぱり雰囲気もっと柔らかくしなきゃ、と真剣にアドバイスするAさん






めちゃくちゃにおもしろくて、またもや藍と大爆笑





そんな俺らの様子を見たほかの選手も集まってくる








すごいなぁ、Aさん













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