距離感19センチ ページ21
ここ立海大附属中学のテニス部では
休憩の時間に差し入れをする女子が後を絶たないらしい
この差し入れ地獄に巻き込まれた私は逃げることも出来ず、群衆に揉まれていた
『ちょっ…痛っ、押さないでよ！』
そんな私の言葉は掻き消され、我れ先にと人を掻き分けて進む屈強な女子達に抗えずにいた
一緒にきた友人は視界には写らず、1人になって人に揉まれる私
こんなとこ、来なきゃよかった！
後悔するのも遅く、巻き込まれたものは仕方ない
どうにかして早くこの場から逃げ出したい
その思いで群衆を掻き分けて進むと後ろから
【あなた邪魔よ！どいて！】
小柄な私は2倍近くあるその女子生徒に背中を押され、コートの端っこに追いやられ
女子の群衆から脱することが出来た
群衆から脱したのはいいものの、身体におった代償はデカかった
『痛いんだけど…』
自分の身体を見渡すと、手のひらには地面についた拍子で出来た切り傷
膝もついてしまったため少し血が出る
押された背中も痛いし、最悪だ
『最悪…もう絶対こんなとこ来ない』
コートの端に追いやられた私に見向きする人はいない
怪我をした手のひらがジンジンと痛い
基本的に私は寂しがり屋で、人に甘えたがりの人間だから、1人になるのが人一倍嫌だ
誰も私に見向きしないこの状況がたまらなく私に疎外感と孤独感を与えるものとなった
さらに怪我をした今のこのメンタル的に
私の心は折れそうだ
うっすらと涙が出てきて前がボヤける
「Aっ！大丈夫か？」
私の名前を呼ぶ声に反射的に振り返る
そこには
「大丈夫か？ケガしてんじゃん！手当してやるよぃ」
『ブン太ぁ…』
「んだよ、泣くことねえだろい？」
『手痛いの…膝も痛いし…背中も知らない人に押された…』
「うっわ、これは痛いな…こっち来い」
『うん』
たまたま通りかかったのか、それとも私の姿を発見してここまで来たのかはわからない
けど途方にくれたこの状況を助けてくれたブン太に私は安心感を抱き、素直について行くことにした
「こっちこっち！入っていいぞ」
案内されたのはテニス部の部室だった
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仁王彩香 - 腹黒ヤンキー夢主の作品も更新頑張ってください^_^ (2020年5月11日 12時) (
レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 吹雪彩香さん» すみません、今は何かと忙しく、今作以外を更新する予定はありません。読んでくださってありがとうございます^ - ^ (2020年4月12日 4時) (レス) id: d8248279b4 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ハオミンさん» お待たせしてしまって申し訳ないです！少しずつ更新していきますね〜！ (2020年4月12日 4時) (レス) id: d8248279b4 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 腹黒ヤンキーの夢主作品も続きの更新お願いします(´；Д；`) (2020年4月10日 21時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
ハオミン - 久々更新！ずっと待ってました！これからも楽しみにしてます！ (2020年4月10日 20時) (レス) id: 228eb0b481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒薔薇 | 作成日時：2019年6月2日 16時
