距離感12センチ ページ14
「やーぎゅはいいやつじゃ、俺のペテンにも付き合ってくれるからのぅ」
相方を褒める仁王くんはいつもと変わらない表情で淡々と述べる
自分で言うのは照れくさいのかな?
『仁王くんのペテンは本物、なんだもんね』
まーくんのイリュージョンは完璧なんだもんね
前に言ってたの覚えてるよ
「当たり前じゃき」
自信満々に笑みを浮かべて笑う仁王くん
『ははっ、案外柳生くんもペテンにノリノリだったりするんじゃない?』
面白くてつい意地悪言っちゃった
ごめんね、今じゃ答えにくいかな?
「…さぁ、どうかのぅ」
濁らせるように返事した仁王くん
追い討ちをかけるように更に聞き返す私は本当に性格が悪い
『仁王くんは、そう思わないの?』
少なくともまーくんは楽しんでペテンかけたりしてるもんね
柳生くんもノリノリでペテンに付き合ってくれてるんだよきっと
「そうじゃな、楽しんでるんかもしれん」
やっと本音が出たね
『きっとそうだよ』
じゃないと今のこの状況説明できないもんね
みんなにだけは教えてあげる
今私が膝枕してもらってるこの仁王くん
実はニセモノなんだよ
ふふっ、ニセモノっていうか
柳生くんなんだけどね。
柳生くんの姿ではあんまり絡んだことないんだけど、まーくんになりすました柳生くんとは半年ぐらいこんな感じで絡んでる
忘れないようにもう一度この話の設定を思い出してほしい
テニス部のレギュラー陣は女好きなのだ
それは普段紳士として努め真面目に過ごす彼、柳生比呂士も例外ではない
ただ、柳生の場合は目立った女遊びはないと噂されている
なぜなら
柳生は女の子と絡む時は仁王になりすますからだ。
そのせいもあって、仁王は立海1の遊び人と呼ばれている
裏ではダブルスの相方が自分を名乗って女の子と遊んでいるなんて思いもしていないだろう。
しかし仁王自身、誰といつ遊んだのかなんて興味もなく、身に覚えのない女性関係があったとしても気づかず、先程のように流してしまうのだ。
『じゃ、私はそろそろ行くね』
「なんじゃ、もう行くのか」
『授業は出ないとね、柳生くんにまた怒られるよ、それと私はそろそろお迎えが来てるし』
「そうじゃな、先に行きんしゃい、俺は後から行くぜよ」
『仁王くんまたね』
「またな、椎名」
屋上の扉をあけて階段を降りる
『ふふっ、2人の時はね
まーくんは私のことAって呼ぶんだよ』
私は小声で呟いてその場を後にした
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仁王彩香 - 腹黒ヤンキー夢主の作品も更新頑張ってください^_^ (2020年5月11日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 吹雪彩香さん» すみません、今は何かと忙しく、今作以外を更新する予定はありません。読んでくださってありがとうございます^ - ^ (2020年4月12日 4時) (レス) id: d8248279b4 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ハオミンさん» お待たせしてしまって申し訳ないです!少しずつ更新していきますね〜! (2020年4月12日 4時) (レス) id: d8248279b4 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 腹黒ヤンキーの夢主作品も続きの更新お願いします(´;Д;`) (2020年4月10日 21時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
ハオミン - 久々更新!ずっと待ってました!これからも楽しみにしてます! (2020年4月10日 20時) (レス) id: 228eb0b481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒薔薇 | 作成日時:2019年6月2日 16時