平野様がご指名です。

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海人side
「紫耀、タクシー」

「むり、歩け」

「「えー」」


いつもなら


紫耀がタクシー代出してくれるのに


今日は断固拒否


「疲れたー」

「そんなんじゃ、３公演やってられへんで」


もー、紫耀くんこわいー


「なに、なんかあったん？」


「別に」


「え、夜の彼女さん？」


「黙れ」


廉に

あほって口パクで言われながら軽く廉のげんこつが降ってくる



まだまだお子ちゃまな俺は


よく怒られる


夜の世界って


どんな感じなんだろ


紫耀は教えてくれないから


いつも一人で妄想してる笑


紫耀の口癖


最近聞いてない気がする


廉によると


「オキニのキャバ嬢がめっちゃ可愛いねんて」


らしい


あの紫耀がそんなこと言うなんて


よっぽど可愛いんだろうな


会いたい笑


ま、それなら


機嫌よくてもいいと思うんだけど



「もう俺、タクシー乗るのやめるわ」


「へ？」


「他にもっとお金使うべきところあるし」


キャバクラの


キの文字が口から出かけたけど


またげんこつが降ってきそうでやめといた


「そんな好きなん？」


「あぁ、、」



紫耀がどんどん違う世界に引き込まれちゃいそうで


怖かった



「もうー、俺が払うから」


廉は俺と紫耀をタクシーに連れ込んだ


タクシーとか贅沢なんて


ファンの子に思われてるだろうけど


違うの


１日レッスンしたあとは


紫耀の足が限界だから


レッスン中


紫耀が休憩してるところなんて見たことない


廉が無理やり紫耀の口に水を流し込んでるけど


紫耀は「完璧」を求められてるから


紫耀は強がってるけどほんとは弱くて


プレッシャーに押し潰されてる


でも、俺らはどうすることも出来ない

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