平野様がご指名です。After Story 6

看病 ページ32

〇看病
「紫耀、ずっと電話鳴ってるけど、笑」

「いい、仕事中だから」

みんなが失笑するレベルに

なり続ける俺のスマホ

うっとうしい

電源切ってやろうか

「もう、出たら？笑

用事あるから電話かけてるんだろうし」

そんな言葉に妙に納得して

「もしもし」

「あ、お忙しい中、すみません

Aさんのご親戚の方でしょうか？」

「え、あ、はい」

誰かと思えば、Aの高校の先生らしい

「あのですね、

Aさんが体調を崩されて、、

1人で大丈夫って、帰ったんですけど、もう家ついてますか？」

は？

聞いてない

「え、大丈夫なんですか？」

「もしかして、Aさん、おうちに1人ですか？

親戚がいるからって言われてたんですけど、、」

俺のバカ

早く電話出ればよかった

電話を切って

「ごめん、帰る」

「は？？」

即帰る準備

「いやいやいや、まだ紫耀終わってないからな？笑」

個人撮影

じゃんけん負けで俺が最後

「、、、」

「いいよ、変わってあげる笑」

末っ子の優しさに甘えて

高速で仕事終わらせて

家に向かう

やばい

これはやばい

「紫耀！」

「廉？」

「追いついてよかった

紫耀、めっちゃ動揺してたから心配してついてきた」

いつもならおせっかいなやつって思うけど

すごい有難い

「A！！」

急いでドアを開けたら

「はあっ、、はあっ、、しょお、、」

やらかした

玄関でしなしなと座り込んでる

俺のせいだ

罪悪感で血の気が引いてく

「Aちゃん、大丈夫やで？

ほら、俺に合わせてスーハーできる？」

過呼吸で苦しんでるAに

廉が慣れた手つきで対処してる

「大丈夫大丈夫

ほら、紫耀 笑

過呼吸に関してはお前が一番詳しいやろ笑」

「え、」

完全に動揺してる俺

バカすぎ

「熱高いんかなー

ベッド行こっか」

廉が軽々Aをお姫様抱っこする

「え、いや、俺、、」

「もー、お前今腰あかんやんか笑」

ヘラヘラ笑うお子ちゃま

なんか、頼もしい

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