【ツキウタ。】LOVE-SONGS【短編集】

俺が守る*睦月 始VS弥生 春* ページ48

※暴力表現アリです。ご注意ください。







『や、めて…っ！は、ぃ……く、るし……っ！！』

「なぁ、俺のこと嫌いか？嫌いなのか？なぁ、なぁ、なぁ！！！」



馬乗りになって私の首を絞める始。

泣きそうな顔で、私の命を削っていく。



『す、き……だか、ぁっ……』



なんだかあたまがぼやける

わたしのくびをしめてるのはだれ？

わたしってだれ？

めがみえなくなってき＿＿＿＿＿



「A！！」


だきしめられた

死に物狂いで肺に空気を取り込む。


「ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん…俺、また…本当、ごめん……！！」


縋り付くように私に抱きつく始を、そっと撫でる。


『大丈夫……大丈夫、だから…』


うわ言のようにごめん、ごめんと呟き続ける始に、掠れ声で囁いた。

［放課後に男子と話していた］それだけの理由でここまでする始は、おかしいのかもしれない。

そんな始でも、私は嫌いになれなかった。

いっそ突き放してしまえば、お互いもっと楽になれたのかもしれない。

でも、普段の優しい始が忘れられなくて、別れを言い出せないままでいた。


そんな、ある日のことだった。

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