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without you !!*皐月 葵×卯月 新 ページ37

私は、ひたすら走っていた。

下駄箱に着くと、すぐに靴を履き替える。

校門に駆け寄ると、黒髪が覗いていた。


『あーくん!ゴメンね、待った?』

「いや、大丈夫…それより、補習ちゃんとしてたか?」


大きな手で頭を撫でられる。


『ん、頑張りました!』

「そ。じゃ、帰るか。」


頭から離れた手は、私の手のあたりに差し出された。


『はいっ!』


私は、指を絡めた。


この人…あーくんもとい、卯月新は、私の兄、皐月葵の幼馴染だ。

小さい頃からお兄ちゃんっこだった私は、よく遊んでもらっていた。

玉砕覚悟で告白したのは、卒業式の日。


『…私なんて、あーくんにとっては、幼馴染の妹でしか無いだろうけど……好きです。』

『……Aなら喜んで。』


あの一言を聞いた時は、思わず嬉し泣きしてしまった。

そして、頑張って勉強した末にお兄ちゃんとあーくんと一緒の高校に入れた。

登下校は2人きり。

これがルールだ。


「Aも災難だよな…テストの日に風邪引くとか。」

『本当だよね…。』


今日の補習は、テストを休んだ分の単位のためだった。

とまぁ、そんなたわいもない会話をしながら歩くと、家にはあっという間な訳で。


「じゃ。おやすみ、A。」

『うん!あーくんもまた明日ー!』


手を振って別れた。


『葵にぃー!ただいま!』


ドアを開けて中に呼びかけるも、答えが無い。


『葵にぃー……!?』


葵にぃの部屋に入った瞬間、暖かいものに包まれた。

without you !!*皐月 葵×卯月 新→←平凡少女の憂鬱*睦月 始*



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柿逢@みうる。 - 陽くんの、ドキドキが止まりませんでした!余裕たっぷりな陽くんが素敵すぎますね…!!股ドンとかされてみたいですね(変態) そしてGenau!が好き(突然) (2015年7月23日 5時) (レス) id: 11a84e1911 (このIDを非表示/違反報告)
紫鶯 - あわぁああああ!!吐血して良いですか!?(ゲホッ)病み始マジイケメン!!勿論、春聖母(笑)ホントここに文才の神居るわ……(笑)ありがとうございます!また良ければリクエストさせて下さい(*´∇`*) (2014年8月4日 3時) (レス) id: 8f41f4df89 (このIDを非表示/違反報告)
なでっ子 - いえいえ<m(__)m>私も変な言い方してしまってすいませんでした。これからも応援させてください<m(__)m>続編楽しみに待ってます<m(__)m>^^ (2014年8月1日 15時) (レス) id: a39f8fa092 (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - なでっ子さん» すみません、それは単なるミスです…申し訳ありません! (2014年7月31日 16時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)
なでっ子 - あ、そうじゃなくって、二話では始なのに。一話では新なんです (2014年7月31日 14時) (レス) id: 00c2e06e02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍華 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2013年6月24日 17時

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