【ツキウタ。】LOVE-SONGS【短編集】

walnut*如月 恋* ページ17

.


『ウッ……グスッ………ごめん、なさい………。』


(ゴメンマジゴメン俺が全て悪いんだーー！！)


「そーやってすぐ泣くしさ！

ーーあーもー何でお前なんかと付き合っちまったんだろーな俺！！」


『グスッ……ごめ、ごめんなさッ、ヒクッ』


ついに、泣かせてしまった。


こうなると、もう取り返しがつかない。


「…もういい、俺教室戻る。」

『き、如月、君……ごめんなさッ…ヒクッ』


俺は、乱暴に屋上のドアを閉めた。


----------------------------


「…というわけなんだが……頼む、駆！！力を貸してくれ！！」


「いや、お前が自分で謝れよ！？」


「分かってるんだけどさ……もう、俺やだ………Aの彼氏でいる価値ない………」


「あ"ーもーっ！！わかったよ！俺がAちゃんに放課後教室にいるように言っとくから！」


俺は駆を一生信仰しよう←


「駆ー！！ありがとう、大好き！！」


「ちょ、おま、気持ち悪い！！」


----------------------------

〜放課後〜

教室には、机に座って本を読んでいるAだけがいた。

俺がドアを開けると、泣きそうな顔になって視線をさまよわせる。

そして。


『あ、あの…「昼休み！！」ひ、ひゃい！』


話し出したのを遮ってしまったが、まぁ、大丈夫。


気持ちを落ち着け、深呼吸。


「その…昼休みは、悪かった……。
ーーホントは、すっげえ、うまかった///」


『あ、ありがとう、ございます……////』


そう言って、微笑んだA。


(やっぱ、かわいいな………。)


---------------------------

(あ、あの…如月くん、熱でもあるんですか？)
(はぁ？なんで？)
(す、すみません！でも…顔、真っ赤でしたよ？)
(忘れろ…//)

----------------------------
題名は、クルミという意味です。
堅い殻の中には、暖かい気持ちが入っている、と言う意味で付けました。
花音様、ご満足いただけたでしょうか？

そらとたいよう。*皐月 葵*→←walnut*如月 恋*

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す