出逢った頃のように３ (ページ1)

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『明後日、あの店で待ってます。大野』

．

えっ…

これって……？

．

．

孝｢大野…？｣

｢まさか…あのすみません！この伝言を残した人って…？｣

フ｢昨日から宿泊されている男性から承っております｣

｢宿泊？なんで…？もし本当に大野さんだとしたらなんであたしがここにいること知ってたんだろう…｣

孝｢おい大丈夫か？｣

｢……明後日…？あれ？ねぇタカ、今日って何月何日何曜日？｣

孝｢お前マジで大丈夫かよ？今日は１月１４日土曜日だろ？｣

｢明後日ってことは…月曜日？｣

孝｢つーかそれなに、知り合いから？｣

｢あ、うん…｣

孝｢そういやお前さ、昨日嵐の大野がどうだって騒いでたよな？｣

｢えっ？そ、そんなの覚えてないってば！｣

孝｢…まぁそうか…まさかな…ましてやここ福岡だしな…｣

｢ありがとうございました！タカ行こう？｣

孝｢あ？あぁ…｣

．

．

なんで？

なんで？

なんで…？

．

．

受け取ったばかりのメモを握りしめると、

胸がドキドキして

ザワザワして

キュンキュンして

すこしだけ悲しくなった

．

．

何故この手紙が渡されたのかはわからない

何故彼がここにいるのかも

何故あたしがここにいると知っていたのかも

分からないことだらけだけど

ただ一つはっきりと分かることは

このモヤモヤした恋心が

彼に向かって真っ直ぐに

．

．

駆け出したということだ