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家に着いてそのままバスルームへ行き、シャワーを浴びてベッドへ潜り込む
｢あー…疲れた…｣
就寝時用の着圧ソックスが、疲れた足を包み込む
｢明日は低めのヒールにしよう…｣
そう呟いた時、ふとあの傘の存在を思い出した
｢そういや、あの傘どうしたらいいんだろ…｣
返しに行くべきか？
でも名前しか知らないし…
それに、あげると言っていたから返す必要はないのかな？
きっと、あんな高級マンションに住んでいる人には、傘の１本や２本無くしたと思えば痛くも痒くもないんだろうな
そんなことを考えているうちに、気がつけばいつの間にか眠りに落ちていた
．
．
．
次の日、駅に向かう途中あの高級マンションのエントランスに立ち寄り、メモをつけた傘を立てかけた
もしかしたら、上品な造りのエントランスにあの傘は相応しくないと、早々に清掃員や管理人に捨てられてしまうかもしれない
けれど、きっと大野さんは返ってくることを望んではいないだろうし、あたしもそれを貰うわけにはいかなかったので、あれが１番いい方法なのだろう
なんて理由をつけて、高級マンションを後にした
．
．
｢あぁ…頭いた…｣
社に着いても相変わらず頭痛が治まる気配はなく、激しく主張しないまでもじわりじわりと痛む頭にイライラする
｢薬持ってきたよな…｣
ミネラルウォーターを自販機で買ってからここ数日で何錠めかわからない薬を飲み込む
｢さぁ、仕事仕事｣
治まらない頭痛を気合いで封じ込め、昨日作った書類を手に課長のデスクへと向かった
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：紗愛(サラ) | 作成日時：2012年1月2日 22時
