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大｢ん｣
振り向いた大野さんは足を止めると、コンビニの袋から小魚とピーナッツの入ったおつまみを差し出した
｢えっ？｣
大｢ストレスにはカルシウムじゃないの？｣
｢あ、そうなんですか？｣
大｢いや、知らねぇけど。はい、こないだのサンドイッチのお礼｣
｢あ…りがとうございます｣
大｢ん｣
大野さんはそう言うと満足そうに、また歩きだす
｢じゃああたしも何か…ってサラダしかないや…｣
大｢うわ、サラダしか入ってねぇ…これで腹溜まんの？｣
歩きながらあたしの持つ袋を覗きこむと、驚いたように目線を上げる
ちっ…
近い…！！！！
．
大｢ん？｣
｢…あっ、医者に野菜を摂るよう勧められたので｣
大｢ふーん、そか｣
｢サラダ…食べます？｣
大｢えっ？いいの？｣
｢小魚のお礼に！どれがいいですか？｣
大｢じゃあ…えび乗ってるやつ｣
｢はい、どうぞ｣
大｢わ、えびだ…｣
サラダに乗ったエビを見てふにゃっと笑ったその表情に、あたしの中の何かがパチンと音を立てて弾けた
大｢ん？なに？｣
｢………｣
大｢おーい、だいじょぶか？｣
｢あっ、すみません！ちょっとぼーっとしちゃって｣
大｢頭痛むの？｣
｢い、いえ！むしろ大野さんと話してる間は痛くないです！｣
大｢ぷっ、なんじゃそりゃ｣
｢なん…なんでしょうね…｣
大｢へんな頭｣
｢ホントに…変な頭ですよね…｣
．
．
変だ
変だ
絶対変だ
．
だって
あたし
．
．
大野さんの笑顔が
．
．
頭から離れない――
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作者名：紗愛(サラ) | 作成日時：2012年1月2日 22時
