出逢った頃のように【S.O/ars】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:16 hit、合計:92,457 hit

○２○ ページ2

自分で言うのもなんだが、あたしは至って平凡だ

中肉中背

顔は可もなく不可もなく

趣味や特技は特になし

大企業とはお世辞にも言えない会社に勤め

普通のサラリーマンだった父は幼い頃既に他界し、一人で育ててくれた母も数年前父の元へ逝ってしまった

とまぁ本当にありふれた女で、唯一に自慢できることと言ったら、人より少しだけ記憶力があるということだろうか

．

．

ミ｢Aさん、○○に提出する書類っていつまででしたっけ？｣

｢○月×日の１５時まで！｣

ミ｢さすがAさん！Aさん一回聞いたら覚えちゃうからすごいです！｣

｢いやいや凄くなんかないよ、普通だよ？｣

孝｢おー、いたいたA！お前電話出ろよ！｣

ミ｢あっ…板谷さん…｣

｢なに？どしたの？｣

孝｢ミーちゃん、ちょっとコイツ借りんね？
でさ、前にお前が…｣

｢あぁ、それなら資料室に…｣

ミ｢Aさん…いいなぁ…｣

．

．

孝｢マジ助かったわ！サンキュ！お礼に昼飯おごるから付き合え！｣

｢別にたいしたことしてないからいいよ｣

孝｢お前可愛くねぇなぁ…素直に奢られてろ！｣

｢じゃあ…お言葉に甘えて…｣

孝｢おう！じゃ行くか！｣

｢あ、待って！財布と携帯取ってくる！｣

孝｢じゃエントランスにいるわー｣

｢分かった！｣