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「く、……あ、A…っ」
シャワーを浴びたばかりなのに汗が首筋を伝う。
Aの舌がツーっとそれを舐め取って、
そのまま顎、下唇を掠めて咥内に入ってくる。
挑発的な舌づかいも、
こちらの興奮を煽る喘ぎ声も、
快楽を貪る腰の動きも、
Aの仕草全てを作り上げたのがあの上司かと思うと
苦しくて心が千切れそうになった。
それなのに身体は馬鹿正直で、一心不乱に腰をぶつけて天を仰ぐことしかできない。
「ん…っ、きもち…、！」
「あーやっば…っ」
「蓮、つづけて……あ、もっとっ、」
これが最初で最後の行為だと、俺もAも分かってる。
Aは俺を招き入れた時から全部割り切っていて、だからこそキスもセックスも受け入れてくれたんだろう。
二日間が終われば、Aは俺を記憶から消すのかな。
この時間は無かったことになるのかな。
そう思ったら1ミリも離れたくなくて華奢な身体を抱き締めれば、絶頂が近いのかしがみつくように背に腕が回された。
重なった肌が馴染んで溶ける。
「あ、あ、蓮、もうわたし、……っ」
「うん、」
「はあ、っイッちゃう、だめ」
「いいよ、イッて、」
込み上げる快楽に堪えながら、Aの唇を奪う。
俺のことを忘れないで、と心の中で叫べば、
まるで見透かしているみたいに頭を撫でられる。
このままAの中に全ての欲を注ぎ込みたい。
少しでも証を残したい。
男としての本能が頭をもたげ、邪な心が渦巻いた。
「んん………っ！！」
「っく、A………っ」
搾り取られるような感覚に逆らって一度腰を引き
彼女を奥まで貫く。
「っ、好きだ、」
耳元に唇を寄せてありったけの想いを吐き出せば
彼女は身体を震わせて達した。
涙を零し
「ごめんね、」と一言呟きながら。
その言葉に慌てて自身を引き抜き、
薄桃色に染まった肌に行き場を失った白い欲を放つ。
ハア、ハア、と２人分の荒い息が静かな部屋に充満している。
ぴたりと抱き合っているせいで、ドクドクと暴れている心臓が俺のものなのか、Aのものなのかも分からない。
背中に回されていた腕がするりと解かれるのを感じながら
虚無感と共に彼女の涙の意味を考えていた。
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藤野(プロフ) - まままさん» まままさま、こちらも読んでくださっていたなんて嬉しいです！♡これからは「惚れるな危険」も更新していきますので、どうぞよろしくお願いします〜！ (2022年4月4日 9時) (
レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - chipmxxxさん» chipmxxxさま、うれしいお言葉ありがとうございます…（ ; ; ）♡黄さんの略奪愛、構想が溢れてきます…！笑 ぜひそのうち書きたいです♡ (2022年4月4日 9時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
ままま(プロフ) - 完結おめでとうごぞいます！！大好きなお話でした💗惚れるな危険も楽しみにしていますね！ (2022年4月3日 20時) (レス) @page43 id: fad7eeb188 (このIDを非表示/違反報告)
chipmxxx(プロフ) - 最高の作品でした！こういうお話大好きです(笑)良かったらめめとひーくんで、めめの彼女にひーくんが一目惚れしてどうにか略奪出来ないかって頑張るお話読んでみたいです！！！ (2022年4月3日 11時) (レス) @page43 id: 1d97c6ec44 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - なかさん» なかさま初めまして！ありがとうございます…（ ; ; ）想像できるようにうまく書けているのか不安だったので、そう言っていただけて嬉しいです…！とっても励みになります（ ; ; ）完結までどうぞよろしくお願いします！ (2021年10月23日 9時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤野
| 作成日時：2021年10月4日 2時
