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初めて佐久間さんの家に行ってからというもの、ひとりの女性のことしか考えられなくなってしまった俺。
必死に頭から追い払おうとしても、気付けばまた彼女が脳内を占領している。
ー好きになってはいけない人なのに。
佐久間さんは前にも増して惚気てくるし、相変わらず愛妻弁当を毎日幸せそうに食べてるしで本当しんどい。
「今日の卵焼き、ちょっと失敗しちゃったんだってさー！そんなとこもかわいいんだけど、でへへ」
さも興味がなさそうに「へえ、そうですか」なんて相槌を打ったって、心臓は激しく脈打つばかり。
…Aさんは、本当にすげえかわいかった。
飲み会で、佐久間さんが奥さんとのエピソードや惚気を語りまくってたから、どれだけ可愛い人なのか見てみたくて興味本位で家まで送っていった。
…で、玄関に現れたのは想像以上の女性。
顔がタイプだったのもあるけど、それだけじゃない。
纏う雰囲気や仕草、声のトーン、全てがどストライク。
ズキュン？ビビビ？
よく分かんないけど心臓を射抜かれた感覚が衝撃すぎて、その日は泊まることもできず早々に退散した。
何より、仲睦まじそうな２人の様子を見ていられなくて。
それからというもの仕事に全然集中できなくなった。
「目黒、おい！」
「…え？」
「え？じゃない。次お前の番だよ」
報告会で発表の順番が回ってくるのにボーっとしてしまったり
「先方に送った見積もり、数字違ってんぞ」
「うわ…すみません、すぐ直して送ります」
小さなミスを重ねに重ねた。
佐久間さんが仕切っている一大プロジェクトはもうすぐ山場を迎える。
凡ミスを繰り返して申し訳なさを感じる一方で、佐久間さんへの嫉妬心は日に日に増していく。
もう、以前のように慕えない。
残業が続いたある日、他の社員が皆帰って二人きりになったのを見計らい、佐久間さんが背中を叩いてきた。
「めめー、最近どうしたんだよ？お前らしくないぞ」
「…すみません。足引っ張って」
「なんか悩んでることでもあんの？」
「いや…」
言えるはずないだろ。
あなたの奥さんを好きになりました、なんて。
「なんだよ水くさいなあ！もしかして恋しちゃってるとか？」
「…え、ち、違います！」
「は？おい、その反応は絶対ビンゴだろ！」
目を丸くしたあと、満面の笑みを見せる佐久間さん。
自分の嘘がつけない性格を本気で恨んだ。
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藤野(プロフ) - まままさん» まままさま、こちらも読んでくださっていたなんて嬉しいです！♡これからは「惚れるな危険」も更新していきますので、どうぞよろしくお願いします〜！ (2022年4月4日 9時) (
レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - chipmxxxさん» chipmxxxさま、うれしいお言葉ありがとうございます…（ ; ; ）♡黄さんの略奪愛、構想が溢れてきます…！笑 ぜひそのうち書きたいです♡ (2022年4月4日 9時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
ままま(プロフ) - 完結おめでとうごぞいます！！大好きなお話でした💗惚れるな危険も楽しみにしていますね！ (2022年4月3日 20時) (レス) @page43 id: fad7eeb188 (このIDを非表示/違反報告)
chipmxxx(プロフ) - 最高の作品でした！こういうお話大好きです(笑)良かったらめめとひーくんで、めめの彼女にひーくんが一目惚れしてどうにか略奪出来ないかって頑張るお話読んでみたいです！！！ (2022年4月3日 11時) (レス) @page43 id: 1d97c6ec44 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - なかさん» なかさま初めまして！ありがとうございます…（ ; ; ）想像できるようにうまく書けているのか不安だったので、そう言っていただけて嬉しいです…！とっても励みになります（ ; ; ）完結までどうぞよろしくお願いします！ (2021年10月23日 9時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤野
| 作成日時：2021年10月4日 2時
