とある施設の職員さん4[2j3j] (ページ9)

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106話継承ページ9

『この子はお母さんの刀とかなんですか？』

猫田
「いや、転という男の物だにゃね」

『…転の…でも…どうやってあのこと知ったのかな…』

猫田
「刀の自我ってあるんだけどにゃ、心にしまうってことは記憶も閲覧したんじゃにゃいかなよくあることにゃ」

『この子は自我があるんですか!?』

猫田
「心にしまわれてるかたにゃは基本的に持ち主の心に直接干渉をできるくらいの位置にあることが多くてにゃ、

近さもあって自我を持つ…自我と言ってもこやつらが喋ることはにゃいけど、

わしには声が聞こえるにゃだからさっきのもこやつから聞いたにゃ」

『なるほど…』

猫田
「言付けあるらしいにゃ。A、兄さん、藤士郎…幸せになってくれ。」

『もしかして…あの時の…死に際のようなところで出てきた転は私の中にあった刀の意志…』

猫田
「そうにゃねその解釈で問題ないにゃ

譲渡の儀式はしてにゃいよね?」

『必要なんですか？やった覚えありません…』

猫田
「形式的には居るってだけにゃから、儀式なんざ死に際のような場合じゃ出来ないからにゃ」

『っ…そうですよね…』

猫田
「強く継承させたいって思えば継承の儀をやらずしてできるにゃ。冬起の坊主は最後にAを強く守りたかった。守ってやってくれって願ったらしいにゃね」

『あの…っ』

そこまで言いかけて藤士郎くんが暖簾越しに

弦月
「すみません猫田さん…急ぎの仕事入ってしまって…」

猫田
「席外すかにゃ?」

弦月
「その…Aも…」

猫田
「あららにゃ…

わかったにゃ!

鞘貸しておくから仕事終わりによってちょうだいにゃーね」

服を直されぱぱっと鞘を腰に括り付けるのがおわると出された

『手際よすぎる…』