検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:46,871 hit

101話眠い日 ページ4

目を開けると腕の中で珍しくすやすや寝るA。



今日出かけるらしいので起こして


そのまま俺も起きてしまおうと思いとんとんと叩く




「起きて…A」




『もう少し寝たい…』




「だめ。甲斐田くんたちとの待ち合わせ場所に間に合わないよ…?」



『…そうだけど…もう少し寝たい』



「…そっか。じゃあここまま寝ようか」




『ん…ありがと…』







すぐまた寝息が聞こえてきて疲れてたのかと思ったが、この間まで酷い貧血で隠れていたけど毎年一際この時期はもっと調子が悪そうだった。


もしかしたら何か弦月くんなら知ってるかもと思い


Aのスマホを俺の指紋で開けて



弦月くんのトーク画面を開いた




[弦月くん]
[黛さん?ですかね?]
[そう。転さんの命日近くなってたりする?]
[一応来週ですねそれがどうしたんですか?]
[睡眠浅いみたいでさ、今日少し遅れるかも]
[なるほど。わかりました伝えておきます]







真ん中の2文だけ消去してスマホを閉じた







長い時間一緒にいたから1番の理解者だと思いたいけれど


同じ人間でもないし、


俺が知らないAも



Aが知らない俺もいるわけだし、





あれから自由になったAを無理に縛りたくないし、








「俺の元に無事に帰ってくれればそれでいいよ



好きだよ」






弱々しく抱きしめる彼はどこか寂しげだった










[Aも黛くんも体調を崩しやすいから、お互いの友達に連絡を取れるように指紋を登録してるといいな]

102話お迎え→←100話女子会



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
745人がお気に入り
設定タグ:2j3j , myzm   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ある | 作成日時:2021年11月13日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。