とある施設の職員さん4[2j3j] (ページ17)

今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:46,907 hit

114話禊ページ17

「甲斐田様。禊の準備ができています。」

甲斐田
「○○さんはどこ?」

「今別件の処理におわれていまして…」

申し訳ございませんと縮こまる彼は僕の母校、禍祓を最近卒業した後輩にあたる。

甲斐田
「急だったからな…しょうがないよ。気にしないでね

じゃあ景と藤士郎は待ってて僕ごと禊してくる。」

弦月
「待ってる間に僕はタオルとってくるね」

長尾
「俺はAと俺の着替えと俺の禊用の着物持ってくる！」

甲斐田
「お願いね」

「甲斐田様こちらになります。」

甲斐田
「案内ありがとう」

御札が大量にはられている部屋に通された

僕の羽織を取って服のまま抱きしめながら少し温めて貰った聖水の中に入り

Aを少し浮かべると体から黒いのが出て綺麗な光の玉になって消えた

その光景は綺麗なのに僕の心は晴れなかった。

僕は知っている。

禊をしても穢れは少しだけ残る

本当はこの子は綺麗なままでいて欲しかった

楓さんの最後の願いだったからAを引き止めることが出来なかった。

"もし、お腹にいる子が祓魔師になりたいって言ったら見守ってあげてね晴くん"

もちろんです。

『うぅ…』

呻き声と共にサファイアのような瞳が開かれた

甲斐田
「よかった。気がついた?」

『晴くん…?ここは…』

甲斐田
「禊のする場所だよ」

『…なんで一緒に入ってるの!?』

甲斐田
「腕の中で寝かせてたし、起こしたら暴走するかもしれないじゃん！」

『え○ち…!!!』

甲斐田
「もっかい言って…」

『キモイ。』

甲斐田
「ごめんなさい」

『血ありがと…』

甲斐田
「美味しかった?」

『美味しかったに決まってる悔しいけど。』

甲斐田
「食生活見直してるからねえ。

体に影響ないか今度検査させてね。」

『わかったよ。』

甲斐田
「上がろうか。藤士郎がタオル、景が着替え持ってきてくれたから」

『うん!』