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96話パンケーキ ページ39

手を引かれ、お店に着くと可愛らしい外観で甘い美味しそうな匂いが立ちこめる所だった





「先どうぞ」




ドアを軽く抑えててくれるので通る



『ありがとう灰くん!』





「ん。」



『メニュー結構ありそうだね』



「Aさきみていいよ」


メニューを開くとデカデカとカップル限定メニューと書いていてセットを見るとハートのストローとか、可愛らしくデコレーションされたパンケーキのセットだった




「それ食べたいの?」





『いや!見てただけだよ!』


慌てて恥ずかしさを誤魔化すようにペラペラとメニューをみる




「ならいいけど・・・」





ほかのものも見るがやっぱりさっきの限定メニューが気になり、でも私達はカップルじゃないしなっと思って少し寂しく思った




『どうしよう』






「決まってないの?」




『ごめんすぐ決めるね』






「・・・けれ・・・カ」



灰くんは口元に手を当てているため聞き取り辛くて



『どうしたの?』





「Aさえ良かったら・・・その・・・カップル限定メニューでも・・・いいかな」







『…いいの!?』







「カップル限定メニュー美味しそうだし…可愛いしAが好きそうだから、ここ選んだ。」





『でも・・・私達カップルじゃ・・・』


あれ?何言ってるんだろ私・・・




「友達でも兄弟でも大丈夫らしいよ小さく書いてる」






胸の当たりがズキンっと鈍い痛みを感じ





『そうだね!頼もっか!』





ズキズキとする胸を無視して笑顔を作る



「ご注文はお決まりですか?」





「カップル限定メニューをお願いします。」





「カップル限定メニューですと、おふたりの仲の良さを見せていただきたいのですがよろしいでしょうか?」






「えっ・・・」


そこまで想定していなかったのか驚いた顔をしている灰くんの襟をつかみほっぺにキスを落とす






『これでどーですかお姉さん』






「ごち・・・いえ、すぐご用意させていただきますね」




店員さんが行った後に我に返り、謝ろうと思い灰くんの顔を見る



『へ?』



するとそこにはゆでダコのような状態になった灰くんの姿だった




「反則・・・じゃない?」




『そんなに嫌だった・・・?』




「むしろ嬉しい・・・かもしれない」





『へっ!?//』





「あのさ・・・まだ言わないとわかんない・・・?」

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作者名:ある | 作成日時:2021年9月8日 2時

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