検索窓
今日:8 hit、昨日:15 hit、合計:76,783 hit

62話なりたい理由 ページ4

長尾
「よし。A頑張れ」




『ふっ・・・よっ・・・うわっ』


車椅子から立ち景くんの方に歩くが、二、三歩でよろけて景くんの胸へダイブした



長尾
「まだやっぱり歩くのは辛いな・・・



しばらく手を重点的にリハビリかな」







『そうだね・・・ごめん・・・時間かかって・・・』





長尾
「気にすんなよ!焦らんで大丈夫だかんな」





『あのさ・・・私が祓魔師になりたいって言ったら怒る・・・?』




抱きとめる力が強くなった



長尾
「怒りたいのは山々だけど、なにか理由あんだろ?」


『あのね・・・お母さんのアルバムの中にね景くんと晴くんが写った写真があってね、その裏に



祓魔師の(ここは読めなかったんだけど)を自由にしてあげたい。何年かかってもいいから解放してあげたいって書かれてたの・・・』




長尾
「俺やだなAがこの仕事すんの・・・」


声が震えてる


『ダメ・・・?』





長尾
「俺・・・それに弱いの知ってんだろ・・・怪我したら辞めさせるからな」






『うん!ありがとうー』




長尾
「本当にやるのか・・・?」






『うん・・・ごめんね』



長尾
「絶対守るから・・・俺はお前の刀となるから」



『嫌?』




長尾
「嫌だけど・・・Aが決めたんならいい」




私の首筋に水が一滴落ちる







『泣かないで・・・景くん』




長尾
「条件出していいか?」




『え。うん』







長尾
「俺からの条件は3つだ。


研修とか、訓練を俺が見る。


晴と、黛先輩には1週間以内に話せ。

1年以内に、使い魔と契約して。出来ればムゥと同等の」




ムゥは上位種でほぼ神様に近いような使い魔だった



『わあ・・・ハードだー・・・でもやる。


やってやる



そろそろ離して景くん


タオル少し濡らして来るから』


長尾
「うん・・・」

素直に離してくれた


『いい子。』




頭を撫で車椅子を押して廊下を進む






「Aちゃんどこまで行くのー?」



『叶さん・・・給湯室までお願いしたいです』





「了解ー給湯室に何しに行くんですか?」




『今私リハビリ中でして・・・それで少しタオル濡らしたいなと・・・』





「なるほどーてっきり泣いたのをごまかしに行くのかと思いましたけどAちゃんが泣いたわけではないみたいですね」




車椅子を止めて私の前に跪いて目の縁を撫でた




『どうしてそう思ったんですか?』




「首筋に涙のあとが少しありましたから」


『なるほど。』

63話→←61話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
設定タグ:myzm , 2j3j
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ある | 作成日時:2021年9月8日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。