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思 ページ37
記憶を失くした私を思って兄さんが私と一緒に現世に引っ越して1週間
なんで記憶を無くしてるのかも分からないけど、兄さんのおかげで何不自由ない生活を送っていた
最近兄さんが仲良い甲斐田さんと長尾さん、冬起さんという人を連れてきてくれて意気投合して定期的に遊びに来てくれるようになった。
兄さんは最初はよそよそしかったのを見てかすこし悲しそうだったけど、だんだん馴染んできた頃にはいつもの笑顔になっていた。
こんなに楽しい日々なのに心に穴が空いたような感じがするのはどうしてなんだろうか
物思いにふけっていたせいで通知が鳴っていたことに気づかなかった
[Aごめん家に資料忘れたから、今送る住所に来れる?]
[うんわかった兄さん。現世でいいの?]
[そう!お願いね!]
[兄さん…]
[ん?どうしたの?なんかあった?]
[幸せなのに空っぽな感じがするの…]
[あー…会ってからその話の続きしようか…直接の方がAは話しやすいでしょ?]
[そうだね…今行くね]
[資料お願いね受付に話を通しておくから上がっておいで]
了解と書かれたスタンプを送り、準備をして住所が書かれた場所へと向かった
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作者名：ある | 作成日時：2021年8月18日 22時
