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一通り踊り終わり、ペットボトルのキャップを開けようとした時だった。
?「やぁ、少し時間をもらってもいいかな?」
中年の男性に声をかけられた。
A「はぁ…」
ストリートで踊っていたりすると、女の子に声をかけられることは度々あった。
しかし男性、しかも中年の男性に声をかけられるなんてこと初めてで、少し怪訝そうな態度だったかもしれない。
?「はは、そんな不信がらなくても大丈夫だよ」
少し目を細めて笑ったその男性は、ポケットから名刺を取り出し手渡した。
A「Big Hit …プロデューサー…」
一体なんの会社だろう?
?「私はBig Hitと言う芸能事務所のプロデューサーです」
芸能事務所…
え?
これってまさか⁈
PD「あなたの噂を聞いてね、時々観させてもらってたんだよ。どうだい、これからデビューするアイドルグループの一員にならないか?」
はぃ⁈
これって、俗に言う“スカウト”ってヤツ⁈
いやいやいや、それにしてもさ、私見た目どう見たってアイドルじゃないでしょ⁈
もしかしていつものごとく男だと思ってスカウトされてる⁈
男性はニコニコしながら私の返事を待っている。
A「あのぉ、念のために言っておきますけど私、女ですよ?でも見てくれこんななんで、どう考えてもヨジャアイドルって感じでもないと思うんですけど…」
男性はニコニコしたまま答えた。
PD「もちろん存じ上げていますよ、クォン Aさん」
え‼名前まで知られてる‼
どういうこと⁈
PD「あなたが女性であることも存じ上げた上でのスカウトです。ただ、女性だっとわかってはいるものの今回お誘いしているグループは男性アイドルグループなんですけどもね、ははは」
いやいや、おっさん、はははじゃねーよ!
突然現れて、言ってることが理解不能だよ!
A「ちょ、ちょっと待ってください!一つずつ話を整理してもらっていいですか⁈」
私は手に持っていたスポーツドリンクをゴクゴクと半分流し込み、手の甲で無造作に口元を拭い、一呼吸置いて質問した。
A「とりあえず、私は今芸能事務所のプロデューサーさんにスカウトされている、と言う状況ですね?」
PD「はい(^^)」
A「で、私が女だとわかっているけども男性アイドルグループに入らないか?と言う話ですね?」
PD「はい(^^)」
おいおい、このおっさん正気かよ⁈
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作者名:蘭 | 作成日時:2017年1月18日 1時