特別の形 ページ9
菊池side。
.
「くっそ不機嫌じゃん。どした？」
渡「…別に。」
どこぞの大女優みたいな翔太。
別にってことないじゃん絶対。
「どうせすのちゃん絡みだろ」
渡「は？ちげぇし！」
「あのねぇ翔太ちゃん。ムキになると怪しがられんのよこういうのは。お子ちゃまだね〜」
渡「なんなの。ウザいんだけど。」
わざと煽ると翔太はわっかりやすくヘソを曲げた。
蓮「おはよーございまーす
…？なんでしょったご機嫌斜め？」
渡「だから！別に普通だって！」
どっからどう見てもイライラしてんじゃん。
すのちゃんはなんだこいつ。みたいな顔するけど、すぐに優しく微笑んだ。
蓮「しょーがないなあ、しょったは。」
よしよし、ってすのちゃんが翔太の頭を撫でると途端に大人しくなる翔太。飼い慣らされてんな…どっちが歳上なんだか。
「そういやライブ、めっちゃ良かったよ」
蓮「ほんまですか？嬉しい〜
許せない！貸してくれてありがとうございます！」
「うん、貸した覚えはないけどね。」
そもそも俺だってあれ言いたくて言ってないし。
お家芸みたいになってるけど。
まあ、許せない！っつってほっぺ膨らませてたすのちゃん超可愛かったからこの際なんでもいい。
そういや、すのちゃんと向井の絡みにファンが盛り上がってたっけ。
…ってとこまで思い出して、不機嫌な翔太が視界に入ってハッとする。
蓮「着替えてくる」
「行ってらっしゃーい」
すのちゃんが着替えとメイクで場を離れた隙に翔太に近寄って独り言みたいに呟く。
「俺分かっちゃったわ。翔太がなんで機嫌悪いか」
渡「…」
「失恋でしょ」
渡「はあ…ほんとウザい……」
ほら。否定しない。
渡「…今日飲み付き合って。」
「喜んで？」
女でこんなんなってる翔太なんてレアだし。
地雷踏んだり首突っ込んでる自覚はあるから、翔太の傷心を癒してあげるぐらいしてやんねぇと。
.
で、撮影終わりにやって来た翔太行きつけの回らない寿司屋。
「えっ、ふっかとすのちゃん？」
渡「そう。付き合ってるって聞かされてたけど付き合ってないんだよ。」
話の切り出しが想定外なんですけど。
だって向井があんなにショゲてたじゃん。
「根拠は？」
渡「…勘？」
「おまえさぁ…」
女には困ってねぇよ感丸出しだったあの翔太がねぇ…
こんな分かりやすく一喜一憂させられるのはあの子しかいねぇわ。
Snow Manにとって蓮野Aは核みたいなものだと思う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2233人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ
| 作成日時：2024年2月18日 13時
