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渡辺side。
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…ってあの日言ったくせに。
「普通親友って恋愛相談とか受けるもんじゃないの？」
菊「なにJKみたいなこと言ってんのおまえ」
「俺あいつの親友だから。いや、大親友だからさ。」
菊「小学生かよ」
俺今日そんな酒飲ませてないけど、って風磨が引いてる。
酔ってるとかじゃないんだって。
いや、酔ってんのか…？
でも、Aを目で追ってたらなんとなく分かるんだよ。ゲームのルールとかはマジで覚えらんないけど、俺って冴えてる時は冴えてるし。
「Aってライブになるとテンション上がるっていうか…まあAに限ったことじゃないんだけどさ」
菊「あれだ。いつもより大胆になっちゃう感じだ？
うちのもそうだわ…あれどうしようもねぇよなほんと…」
頭を抱える風磨。
これってやっぱ紅一点が居るグループ共通の悩みなんだ。
「あいつめっちゃメンバーとの距離近くなるんだけど、康二との絡みだけもう完全に落としに行ってんのよ。ガチで照れてたし。
ふっかと付き合ってるとしたら、ふっかがそれ見て顔色ひとつ変えないなんておかしいんだよね。」
悪友だなんだと呼ばれるぐらい、あいつとはヤンチャもしてきたし、若気の至りと呼ばれる時代を一緒に過ごした仲。ああ見えて独占欲が強いのも知ってる。
Aをほんとに手に入れてたら、ふっかは意地でも離すはずがない。
菊「…やるじゃん。ふっか。
好きな女の為に身引いたってことでしょ？」
「……遠回しに俺のこと貶してる？」
菊「まさか！翔太ってガキだな〜とは思ってるけど」
「ふざけんなおまえ！俺今日財布出さないでいい？」
菊「冗談だって冗談！しょっぴー奢って？♡」
「かわいこぶんな！」
他人事と思ってゲラゲラ笑いやがって…
菊「…マジな話、翔太は翔太なりにすのちゃんのこと大事にしてんだなって思ったよ」
「いいって今更そういうの…」
菊「ちげーよ。本気で言ってんの。
親友なんてポジションどう考えてもキツいじゃん。
好きな女の一番側で信頼ぶち壊さないように理性保って、惚気とか相談聞かされるとか俺ぜったいやだもん。
…恋愛とか抜きにしても、翔太の中ですのちゃんってそんだけ大事な子ってことでしょ。
相談されなくて拗ねてんのはガキだけど。」
「一言余計だろ…」
どんな形でも特別になれるなら喜んでなる。
女に振り回されるなんてダサいって思ってたけど、結局俺もダサい男だったってわけだ。
でも…それも案外悪くない。
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作者名：あむ
| 作成日時：2024年2月18日 13時
