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深「んは…目、とろとろ。」
自分では気づかんかったけど、そう言われると瞼が重い気がしてくるから不思議。
私のおでことか目元をふっかさんの細くて綺麗な指がするする撫でる。
…きもちい。
深「寝るまでちゃんと見といたげるから」
どこにも行かないよ、って。
ひどく優しい声色で。
みんなに迷惑をかけてしまったあの日から、私がまたうまく寝れてへんことをこの人は知ってる。
目を閉じて朝が来たら誰も側に居てなかったらどうしようって。怯える私を、知ってる。
だって康ちゃんは、おらんくなってしまったから。
お母さんも、私のところに帰って来やん。
次は？
眩しいほどに美しい10色の光の海。
大好きって惜しみなく愛を伝えてくれるファンのみんな。
隣を見れば、優しく笑うメンバーたち。
固く繋がれた手のぬくもり。
消えてしまったら、私はきっと、息の仕方を忘れてしまう。
そんな私を「…バカだねぇ」の一言でふっかさんは一蹴した。
腕の中に包まれて、肺がふっかさんの甘くて優しい香りでいっぱいになると涙が出るほど安心する。
せめて、この人だけでも。
「どこにも行かんといて…」
深「なに言ってんの。ここ俺の部屋だからね？」
さっくんの言うとおり、ズルいねん。私。
あんなに縛りつけたらあかん、1人で生きて行けるようにって思ってたのに…手放されへん。
私に触れる手も、私を見つめる眼差しも、耳を支配する声やって、びっくりするぐらい優しいのに。
その優しさには似つかわしくない程の重くてドロドロした好意を利用してる。
深「おやすみ、Aちゃん」
その愛を返してあげられへんことに、気付いてるのに。
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「ふっかさん…！起きて！」
深「ん〜…？おはよぉ」
寝ぼけ眼をこすってへらりと笑うふっかさん。かわいい。
…けどそうじゃなくって。
「寝坊！してる！」
深「…うっそ！マジ？」
「アラームかけへんと寝たやろ！」
深「Aちゃんの気持ち良さそうな寝顔見てたらつい…」
起き上がって洗面所に飛んで行ったふっかさんは、私が枕元に投げ出されたゲームをジトッと見てることなんか気付いてない。
…絶対私を寝かしつけた後、夜更かししてゲームしてたせいやと思うけど。
それを咎める時間も今はない。後は東京に帰るだけって言っても、帰ったその足で別のお仕事があるもんやから。
「ちょっと寄って！」
深「なんへ！」
歯を磨く彼を肘で押す。
ああ、こういうのが幸せってこと？
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あむ(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます！少しずつお話進んで来てるのでお楽しみ頂けたら幸いです☻ (1月9日 12時) (
レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
さら - 更新たのしみにしてます！ (1月5日 0時) (レス) @page25 id: f3e4c7f7c3 (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - あたりんさん» コメント気付かずお返事遅くなってしまいすみません！感想ありがとうございます☻不定期更新ですがお付き合い頂けましたら嬉しいです！ (11月5日 14時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新たのしみにしてます！ (10月23日 11時) (レス) @page7 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2023年9月28日 1時
