りんご色と赤い糸 ページ21
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インターホンが鳴る。
「あれ…？」
誰か来る予定あったっけ…
ふ、と頭の中にストーカーのことが過って背筋が凍る。
いや…でもあの子達は捕まったし……
自分の意思とは裏腹に情けなくカタカタ震える指先を見て丈くんがモニターを見に行ってくれた。
すると、ピ。とオートロックを開錠する音がして。
「え？」
丈「ほんなら俺そろそろ帰るわ。」
「え？！」
開けるだけ開けて誰かも言うてくれへんの！？
ていうか勝手に人ん家のオートロック開けんといてよ！
セキュリティもクソもないやん！
丈「言いたいこと全部顔に書いてんで」
「えっ、」
丈「んはっ ほんま分かりやすいヤツ」
ふっと笑った丈くんは、なんか連絡来てないか？って私の携帯を指差して。またなってあっさり出て行った。
携帯を見て、あっと思ったのと部屋のインターホンが鳴ったのが同時くらい。
「ふっかさん…？」
深「やっほ〜」
眼鏡の奥でゆるりと目を細めるふっかさん。
丈くんの言うた通り、『仕事早く終わったから顔見にいくわ〜』ってふっかさんからのメッセージが30分以上前に届いていた。
「うち覚えてたんや？」
深「そりゃあね」
手洗ってね、と洗面所に促しながらコーヒーを淹れる。
私が誰かの家に行くことはよくあるけど、我が家に来たことがあるメンバーは実はドラマ班くらい。
康二くん以外の2人は言うても数回やけど。
深「腫れだいぶ落ち着いたんじゃない？」
「うん、明後日から仕事戻れそうやねって話してる」
深「そっかそっか。
…んで、今度は目腫らしちゃってどしたの。」
…そうやった。
私、さっきまで泣いてたんやった。
深「ここ来る時にすれ違った奴と関係ある？」
「や、丈くんはむしろ話聞いてくれただけと言うか…」
深「だよな〜あいつのことお願いしますって頭下げられちゃったよ俺」
そうやったんや…
なんか、どこまでもお兄ちゃんみたいでちょっと照れ臭い。
深「また寂しくなっちゃった？」
「そういうわけじゃ…」
深「はいはい。Aちゃんの違うはそうですーって意味だもんねー？」
カウンターに座っていたふっかさんが立ち上がって私の後ろに回ったと思ったら、ふわっと甘い香りに包まれた。
「…おもい」
深「いっぱい詰まってんのー」
頭にズシっと重みを感じる。
ふっかさんが顎を置いてるからやけど。
重いなんて言うてみたけど、その重みがほんまは心地良かった。
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あむ(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます！少しずつお話進んで来てるのでお楽しみ頂けたら幸いです☻ (1月9日 12時) (
レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
さら - 更新たのしみにしてます！ (1月5日 0時) (レス) @page25 id: f3e4c7f7c3 (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - あたりんさん» コメント気付かずお返事遅くなってしまいすみません！感想ありがとうございます☻不定期更新ですがお付き合い頂けましたら嬉しいです！ (11月5日 14時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新たのしみにしてます！ (10月23日 11時) (レス) @page7 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2023年9月28日 1時
