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丈「…よっ。」
「ふふ 久しぶり」
最近、お互い忙しくてそういえば顔を合わせてなかった丈くん。
どっから聞きつけたんか、聴取を終えて頬の腫れがメイクで隠せるようになるまで束の間のオフを貰った私の家にやって来た。
丈「災難やったな。」
「うん。」
丈「なんでも一人でどうにかしようとするからや。」
「反省してます…」
丈「おまえが甘え下手なんは今に始まったことちゃうけど…最近酷なってへん？」
なにそんな意地張ってるん。って、痛いとこついてくる丈くん。ほんまやめて欲しいなあ…幼馴染みってよき理解者でもあるけど、逆に言うと隠したいこともバレてまう。
「…一人で生きていけるようになりたくて」
丈「一人嫌いなくせによお言うわ。」
「別に嫌いちゃうよ…」
丈「あほ。またそうやって強がる。」
「っ…！」
ビシッて容赦ないデコピンをされる。
ほっぺた治ってもまた新しく傷出来るんちゃう…？！
丈くんと会うと毎回お説教されてる気がする。
…そんだけ心配してくれてるってことなんやけど。
丈「…そんなに素直になんのが怖い？」
「……」
だって、ワガママ言うたら困らせる。
好きな人に嫌われたくない。
期待して、依存して、失うのが怖い。
丈「俺はAのこと家族やと思ってる。
これがどういうことか分かる？」
「え？」
丈「何があっても離れへんってことや。
おまえがどんだけ自己中で、自分勝手で、ワガママで、極悪非道やったとしても、家族やから。
切っても切れへんのが家族や。
…やから意地張らんと素直になったらいいねん。
俺がおる時点でこの先おまえが一人になることないねんから。」
「極悪非道って…」
丈「…そうやって素直に笑って泣いたらいいねん。」
丈くんの大袈裟な言い回しがおかしくて、でも家族やって言うてくれたんがあまりにも嬉しくて。
つい吹き出したはずやのに、涙も止まらんくなってしまった。
「っ、ただ…好きなだけやのに……」
丈「…うん。」
「全然うまくいかへん……」
丈「……うん。」
丈くんは私の涙を指で掬うなんてことはしやんけど、無遠慮に頭を撫でる手は、ほんまに家族みたいやなって。
「康ちゃんに会いたい…」
丈「…うん。」
好きな人に「好き」を伝えれてそれを受け入れて貰えることが、どれだけ奇跡みたいなことか今ならよく分かる。
今私が何を言っても康二くんには届かへん。
それが苦しくて、もどかしい。
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あむ(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます！少しずつお話進んで来てるのでお楽しみ頂けたら幸いです☻ (1月9日 12時) (
レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
さら - 更新たのしみにしてます！ (1月5日 0時) (レス) @page25 id: f3e4c7f7c3 (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - あたりんさん» コメント気付かずお返事遅くなってしまいすみません！感想ありがとうございます☻不定期更新ですがお付き合い頂けましたら嬉しいです！ (11月5日 14時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新たのしみにしてます！ (10月23日 11時) (レス) @page7 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2023年9月28日 1時
