ほどけないほど、強く。 ページ2
岩本side。
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深「えっ！Aこの子連れて来たの？」
蓮「ん？うん！」
目を点にしているふっかの視線の先には緑の猫のぬいぐるみ。
「なにそれ」
蓮「可愛いやろー？私の最近の相棒」
ふっかに取って貰ったというそれを大事そうに抱き抱えて微笑んだA。どことなく寂しそうな表情が引っ掛かる。
「珍しいじゃん2人で出掛けんの」
深「そうなのよ。この前のオフの時にすんごい顔で来んの、この人。」
ふっかが多分大袈裟に眉間に皺を寄せると、絶対そんな顔してない！とAが怒る。
蓮「ちょっと機嫌悪かったのは認めるけど…」
「へぇ、認めんだ？」
蓮「え？」
「いや？Aが最近イライラしてんの知ってたけど、隠そうとしてんのかなーと思ってたから。」
蓮「…そんなバレバレ？」
「「うん。」」
蓮「えー…」
思わずふっかと声が重なると、Aは肩を落としてショックを受けてる。世間が認める演技派女優でも、自分のことになると本っ当に下手くそ。
「なにがお気に召さないんですか」
蓮「……」
Aが難しい顔して口を開いた、その時だった。
ラ「康二くんまたその人と連絡取ってんの？」
向「ん？うーん…」
佐「こーじも隅におけないとこあるよね！」
廊下からキャッキャとはしゃぐ明るい声が聞こえてきて、Aの表情が分かりやすく曇る。
ゲームしてるフリしながら俺らをチラチラ気にしてたふっかと目が合って、あっちゃー…って顔。
俯くAの頭をわしゃわしゃ撫でる。セット前だから容赦無く。
「今のでしょ？」
蓮「……」
ぽぽぽっと頬を染めて小さく頷いた可愛い子。
「康二が好き？」
俺の言葉にふっかが息を飲んだ。
その表情は変わらないように見えるけど、瞳がゆらりと揺れている。
…Aの初恋だなんだって胡座かいてるからじゃん。
馬鹿だなぁ、ほんと。
蓮「…ちゃうよ。
別にみんなが誰と関わろうが自由やのに、誰かのとこ行っちゃうのが嫌やって子供みたいな我儘言うて拗ねてるだけ」
私だけのみんなじゃないし…と、ぬいぐるみに顔を埋めて呟くAはどうしようもなく可愛い。
俺たちはAを縛り付けているのに、Aは俺たちを縛らない。
「私だけのSnow Manだって言えばいいじゃん。」
蓮「え？」
「Aがそう言うなら、俺らはどこにも行かないよ」
俺たちが居なきゃダメになればいい。
そう思うのに、Aは曖昧に笑うだけだった。
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あむ(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます！少しずつお話進んで来てるのでお楽しみ頂けたら幸いです☻ (1月9日 12時) (
レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
さら - 更新たのしみにしてます！ (1月5日 0時) (レス) @page25 id: f3e4c7f7c3 (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - あたりんさん» コメント気付かずお返事遅くなってしまいすみません！感想ありがとうございます☻不定期更新ですがお付き合い頂けましたら嬉しいです！ (11月5日 14時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新たのしみにしてます！ (10月23日 11時) (レス) @page7 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2023年9月28日 1時
