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｢"…………"もマーキングしとるなぁ。"コネシマ"のマーキングに反応してるだけかも知らんけど｣
テーブル越しに手を伸ばされ、顔を撫でられる。
的確に左側……コネシマや｢粛清を待つ獣｣に執拗に擦り寄られる側だけを慈しむように撫でる。
｢"……………"もおるんか。これはそのうち皆揃うかもしれんな｣
｢……どういう、ことですか｣
｢うん？"コネシマ"から聞いとらんの｣
何を、いや、丁度1週間ほど前に明らかに様子がおかしくなるのを見た。
じわりとその時の痛みを思い出す左手を擦り、T-03-32-Zを見据える。
｢まあでも、ちょっとこの状況はおかしいな。あまりにも都合が良すぎるし、"……………"の意思とかが働いてるかもしれん｣
｢ま、待て、さっきからよく聞き取れないところがある｣
｢……何や、Aちゃんも俺の話聞いてくれんの｣
急激に室温が下がる。
声音からして非常に機嫌が悪くなっているようだ。
コイツの危険度はZAYINじゃなかったのか！
｢文脈から察するに、恐らく一部の名詞が聞き取れない。確認のために、もう一度適当に言ってくれないか｣
何とか解明して納得してもらえれば切り抜けられるかもしれない。
見たところこのアブノーマリティは並の人間とは比べ物にならないくらい知能が高いようだから、理屈で説き伏せるしかない。
｢"コネシマ"｣
｢それは聞き取れる。問題ない｣
｢"…………"、"……………"、"……………"｣
｢……ダメだな、ひとつも分からなかった｣
響きはおろか、文字数さえ数えられない有様だ。
認知阻害に引っ掛かりづらいことが特徴だった私にもとうとう認知阻害が掛かったのか。
｢……"…………"｣
｢今何て言ったんだ？｣
｢俺の名前。"オスマン"って言うねん｣
｢オスマン？固有名詞が存在したのかお前｣
先程までの不機嫌はどこへやら……機嫌の上下があまりにも激しい。
ZAYINにしては危なっかしいアブノーマリティだ。
｢さっきな、俺の名前を言ってん。そしたらAちゃんは聞き取れんかった。でもそれが俺の名前だと認識した瞬間に、"オスマン"という文字列を認識した｣
｢……では、コネシマに関しては事前に彼がコネシマだと認識出来ていたから聞き取れたと｣
｢そういうことやな。物分りが良くて偉いめう〜！｣
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志摩(プロフ) - H2Oさん» H2Oさん、閲覧ありがとうございます。アブノーマリティの設定はめちゃくちゃ悩んだので褒めて頂けて嬉しいです。更新頑張ります。 (2019年7月16日 8時) (
レス) id: 4b0ab5b92a (このIDを非表示/違反報告)
H2O(プロフ) - コメント失礼します。このパロディとても好きです。待っていました。各アブノーマリティの設定も凝っていて、読んでいて世界観に飲み込まれました。これからの更新楽しみにしております。 (2019年7月16日 7時) (レス) id: e433076a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志摩 | 作成日時：2019年7月11日 0時
