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｢……そうだショッピくん｣
｢なんすか｣
｢あの……何だっけ、Aが墓に供えてた花｣
｢あ〜そういえば何も調べてないですね。ひとらんさんに聞いてみますか｣
ちょうど目の前を通りかかるひとらんを見つけ、その腕にしがみつく。案の定ひとらんはぎょっとしていたが、相手が俺たちだと分かると呆れた顔になった。
｢ひとらん、花のこと聞きたいねんけど｣
｢花？ゾムが？……食べるの？｣
｢食べへんわ！毒あるって言ってたし｣
名前は何といったか……セン……ええと。
｢ショッピくん｣
｢俺も覚えてないっす。暖かいとこの花だって言ってましたけど｣
｢それは俺にも分からない……｣
他に何か言っていなかっただろうか。毒があって、暖かいところの花で。
｢俺達がグルッペンに贈るには相応しい花言葉？｣
｢それこそ無数にあるでしょ……見た目とか色とか｣
ショッピくんがさらさらと花の絵を描いていく。確か花弁は2枚に分かれていて……そう、それはまるで心臓のような。
｢華鬘草のことかな。確かにあなたに従いますって花言葉があるし、毒も持ってる｣
｢あれ、3人揃ってどうしたんですか｣
ケマンソウという響きに覚えがない。Aにもう一度聞きに行った方が早いかもしれないな、と思ったところに歩く図書館エーミールが現れた。
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作者名：志摩 | 作成日時：2019年5月3日 18時
