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｢さあ諸君、今日一日の働きに敬意を評して。いただきます｣
｢｢｢いただきまーす！！｣｣｣
国の元首と幹部達が一堂に会して食事をとるのは建国する前、友人として過ごしていた時からの名残だ。そこにフィーが入り、一週間前にフィーが抜けてAとかいう魔女が入った。
｢A、あんま肉食べてへんのとちゃう？｣
｢その分野菜が入ってるだろ節穴か。隣に勧めてやった方がいくらか建設的じゃないか｣
｢ｳﾞｪｯ｣
ゾムの食害の矛先が向かいに座った魔女から隣のコネシマに移り、見慣れた光景が繰り広げられる。一週間前までフィーがいて、同じように賑やかに食事をしていたはずだ。
｢……シャオちゃん、食欲ないんか？｣
大先生にまで心配されるほど食が細くなった。ゾムも気を使ったのかそもそも隣に来なくなったし、必ず比較的静かに食事をとるひとらんとマンちゃんが隣に座るようになった。
｢……そこまで図太くないねん｣
魔女はグルッペンと契約をしたらしい。ゾムとショッピくんは明らかに気にかけているし、マンちゃんとトントンはもうさほど気にしていない。コネシマとエーミールとロボロはまだ何とも言えないような顔をしている。
｢でもちゃんと食べなきゃダメだよ｣
｢分かってるって……｣
ひとらんと大先生は何を考えているのかよく分からない。ただ警戒はしているのか各々の武器を手放さないようになった。2人が不意に顔を見合わせる。そういえばここ最近この2人がよく話をしているのを見かける。そう、ちょうどフィーが倒れて、グルッペンから魔女の紹介をされたくらいから。
｢ごちそうさま｣
｢おや、ひとらんはもういいのか｣
｢うん｣
ひとらんは東南の国土争いを国境で塞き止めるのに忙しい。フィーが倒れてから大急ぎで戻ってきたけれど、そろそろ前線に出るのだろう。
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作者名：志摩 | 作成日時：2019年5月3日 18時
