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｢……そういえばこーんなに書類が溜まっていたんだゾ！配達を頼む！｣
｢えっそんな……今日は私しか出勤していませんが｣
｢大丈夫、トントンが手伝ってくれるゾ｣
｢ギョ｣
首がねじ切れるかという勢いでグルさんを見た。ゴキッという音がしたが、多分肩こりに良い感じに作用した音だ。そう、きっと平気。
｢いいいいいいやでもあのおおおおおおれしご、しごと｣
｢今日の分はお互い終わらせてからの休憩だったからな。存分に手伝ってやるといい！｣
｢ああああああああああ｣
ズン、と目の前に積まれた書類は彼女1人では半日掛かっても届けられるか定かではない量で、誰かが手伝わなければならないものだった。まさか嵌められた、のか。
｢……その、書記長、無理なさらずお休みになってください｣
｢うっ、いや、平気｣
申し訳なさそうにこちらを伺う彼女が、多分無意識に上目遣いになっている。俺の方が背が高いからそりゃ見上げるのは分かるんだが、でも、うっ可愛い。は？いやいやいやいや可愛いってなんだよ意味分からん。
｢ではこの一山を……お願いします｣
｢オン｣
ひーひーと笑い転げるグルさんを無視して部屋を出れば、必然的に隣に並んで歩くことになる。横目に覗く彼女は肩に掛かるくらいの黒髪が柔らかくなびいていた。いつもええ匂いするのはこれかぁ、隣歩いててもふわふわ漂ってく、あ、いや、これはその。
｢……？……！…記長、｣
これは、そう、俺の部下にもグルさんの部下にも男が多いから目新しいだけや。だから決して意識したりとかそんな、
｢トントン様！｣
｢ｮｨ｣
気が付いたら目的の部署を通り過ぎていて、情けなくも呼び止められて気が付いた。そう、役職ではなく、名前、俺の名前。
｢トントン様、ありがとうございました。とても助かりました｣
｢ウィ、はい｣
｢……その、私に付き合っていただいたお礼、というか。えっと……今度、お茶でもいかがですか｣
｢ゥュ……｣
職業柄仕方の無いことだが数回銃弾が身体を貫いたことはあった。だが今受けている衝撃は全方位から激しく撃ち抜かれては滅多切りにされるような、鼓動が忙しなさすぎる。
｢そ、総統から週末はお仕事が無いとお聞きしています。……良ければ……｣
｢ハィ｣
あっ、つい了承の返事をしてしまった。し、週末は空いていたはずだ。お茶会、か。はは……お茶菓子……最高級チョコレート……。
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餅宮(プロフ) - あびゃ()、この話の書き方も展開も好きです、可愛くてしんどくて心臓が固まって息切れを起こしました。好きです(迫真)ありがとうございました。次回作楽しみにしてます！ (2020年6月2日 14時) (
レス) id: 183ec0d7a1 (このIDを非表示/違反報告)
折り紙(プロフ) - コメ失礼します。もうなにもいえません。貴方の作品が大好きです (2020年6月2日 1時) (レス) id: 9f4a4ff714 (このIDを非表示/違反報告)
ミコミコ(プロフ) - つ…ついに終わってしまった…面白かったです！とくに書記長さんの心臓がw次回作、もしくは続編楽しみにしてます()お疲れ様でした！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 9e8740a182 (このIDを非表示/違反報告)
アケメネス(プロフ) - 勢いと勢いを崩さない文章が素敵でしたすき！！！！！次回作楽しみに待ってます。できればもうちょっとだけちゅぢゅきがみたいでちゅ (2020年6月1日 21時) (レス) id: ef9d22381a (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - おおお終わってしまった…個人的に書記長の恋に世話？を焼く総統が好きでした((もう10周見てきます (2020年6月1日 20時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志摩 | 作成日時：2020年5月26日 18時
