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「お願いだから話し合おう、な？とりあえず同棲は解消してもいい。別れ話にしてもお金も絡んでくるんだから、ちゃんとしないと」
言い逃れできなくなった先輩が、唇を噛みしめた。
男性は、ため息をつきながら疲れ果てたような表情。
しっかりとした物言いと、同棲、という単語に疑問を抱いた。
「すみません、同棲って…元カレさんじゃないんですか…？」
「あぁ、初めまして。多分Aさん？ですよね」
「はい…初めまして」
「いつもミカがお世話になってます。実は…お恥ずかしながら、先日ミカと大喧嘩をしましてね。その時に合鍵ももろもろ奪われまして。実家の方で今は生活してるんですけど」
驚いてミカ先輩の方を見ると、何も言わないまま、ばつの悪そうな顔。
この反応は、黒だ。
「つまり。喧嘩中の彼氏さんをストーカーの元カレって追い払ってたってことですか？」
「はい、そういうことになりますよね…本当にミカの頑固さには参ります。怪しい者ではないですから…喧嘩前までなら同棲してる頃の写真もあります。身分証も良かったら見ますか？」
幾分か落ち着いたような彼が、申し訳なさそうに眉を下げた。
そしてようやく。
ミカ先輩が降参、というようにため息をつく。
ははって乾いた海斗の笑い声が響いた。
先輩は海斗を騙して、恋心を利用して…そんな酷い事。
「なあなあにしてるから、こうやってぼろが出んだよ」
ぼそっと。
うみが吐いたのは、棘のある言葉。
突然、キッと眉を吊り上げた先輩が叫ぶようにして言った。
「私がどんな恋愛しようと関係ないでしょ！中村くんだって遊びまくってんのに」
私と海斗を顎で指した。
「それにこの二人、気持ち悪いって思わないの？」
「はい？」
「会う度にAがAがって。常に連絡を取り合って、お互いの予定とか現在地まで把握してるのよ？幼馴染の域を超えてる。異常よ」
「…自分が正常だとでも言いたいんですか？」
ふっと馬鹿にしたようなうみの笑い声。
「俺も全く同じこと思ってましたよ、前までは」
私たちを守るようなことを言うから驚いた。
「でもね…そういう執着も全部、この人たちからすれば愛なんですよ」
ふっと目をこちらに向ける。
「それも分からないような俺たちに、最初から入る隙なんてなかった。そう思いませんか？」
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N11(プロフ) - maminaさん» 初めまして、コメントありがとうございます。揺らぎからですか！引き続き読んでくださっているようで、感謝しかありません。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (
レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - あさん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - キさん» 初めまして、コメントありがとうございます。泣きそうになりながらなんて…！とても嬉しいです。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました。公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
mamina(プロフ) - 初めまして。揺らぎから大好きでLost&Foundも毎回楽しみに読んでました。#2に続いてまつくのダークサイドみれるのかと思ってドキドキです！宜しければパスワードを教えて頂きたいです。宜しくお願いします。 (2021年3月7日 21時) (レス) id: 9fd2043a8e (このIDを非表示/違反報告)
あ - 初めまして！最近からLost & Found読ませていただいています！よろしかったら#2のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年3月7日 20時) (レス) id: 89732c56da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N11 | 作成日時：2021年2月12日 0時
