負け数25 ページ25
「なに、それ……。」
唖然とする。全部、全部全部私が嫌な思いするって分かっていてやっていた事なんだ。
膝の上で握る拳に力が入る。
こんなの、あんまりだ。
「いつも、何もしなくても清光に気にかけて貰っていたお前が羨ましくて、お前らの間に割り込むみたいに絡んでた。」
下を向いて言葉をひとつ、ひとつと零す安定のつむじをじっと見る。彼とは、決して視線が交わらないな。
「安定、お前……」
清光の方を見れば、彼もまた唖然としていて目を大きく見開き眉間に皺を寄せていた。信じられない、と語っているようにも見えるが。
……まあ、でも
私にとっては清光も安定も同位置にいるのだけれど。
「……そっか。安定、私の事嫌いなんだね」
「ちが、そうじゃ、、」
「違うの？だって、私が邪魔って言ってるのと同じじゃない？それ」
ぐ、と息を飲む音が聞こえた。初めて顔を上げた安定と視線が絡み合う。
不安に揺れる瞳はまるで許しを乞う子供みたいだった。
「安定が、そうやって話してくれて清光も信じられないって顔してるけどさ……。私からしたらもう二人とも酷い人だし、もう友達だと思ってないよ」
今の話を聞いたら尚更ね、と付け足すとどんどん顔が青くなる。
病人みたい。
「え、なんで……A……、おれは、」
「清光、今日は助けてくれてありがとう。でも今までのこと、忘れたわけじゃないよ。二人とも私の事蔑ろにしてたでしょ？」
そんなつもりは無い、と言われてもあくまで私が受けとり手である事実は変わりなく、私がそうだと思えばそうなってしまうのだ。
……まあ実際、第三者から見てもそうだっただろうな。
3人で歩く、前2人、後ろ1人。
これのどこが仲良し？どう見ても仲間外れなのにね。
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アリエル - 今までにない感じの内容ですごく面白いです。更新ってもうしませんか？ (2019年9月11日 18時) (
レス) id: 7cdd07110e (このIDを非表示/違反報告)
さくら - すごく面白いです！！今までなんで読んでなかったんだろう…更新待ってます！ (2018年6月6日 0時) (レス) id: da1a46f885 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - さすがだな…イケショタめ､､､ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 817a21ecfe (このIDを非表示/違反報告)
琉樺 - すっごく面白いです、主人公ちゃんよく言った！結末は分からないですが個人的には主人公ちゃんは幸せになってほしいです。更新楽しみにしています！ (2017年9月15日 18時) (レス) id: a26a759e6c (このIDを非表示/違反報告)
響(プロフ) - スッゴク面白いです!! 更新大変だと思いますが、楽しみに待っています(*^^*) これからも頑張ってください!! (2017年9月8日 16時) (レス) id: 8961c29f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃむ月
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年8月20日 16時
