【歌い手】 優しさを知らない少女の歩む道には。

二歩... ページ4

？side


やっべえ。
打ち合わせがかなり長引いて真夜中になっちまった。
雨が降ることを知らなかった俺は
傘を持っているはずもなく、
このひどい土砂降りの中を走っていた。



帰り道の途中、
俺はある公園で立ち止まった。
一人の少女が傘もささずに
突っ立っていた。





貴『♪〜っ...』





歌ってる...？
そう思うのも束の間、
その少女は向かいよる車に近づいていった。





気づいたら俺は走っていた。





「危ねぇっ…」






俺は少女の腕を掴んで引き寄せた。
その少女はビクッと肩を震わして俺を見た。
正確には”顔を向けてきた”だった。







貴『えっ...？』





”なんで私？”っとでも言いたそうな
表情をしていた。






「こんな真夜中に車に向かってくとか…
何考えてんだよお前…！」



すると。、衝撃の言葉が帰ってきた。









貴『私にはもう...









居場所も帰るところもないから...。』





そういってその少女は俺に微笑んんだ。
”ごめんなさい”とでも言いたそうに。
その目には何も写っていなかった。
暗闇しか見えていないような瞳で
俺に微笑んできた。




ーーーーーーーーーーーーーーー
ごめんなさい。めっちゃ謎ですよね。
ちなみにAに話しかけたのは
とある男性です。

三歩…→←一歩…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す