【歌い手】 優しさを知らない少女の歩む道には。

十六歩... ページ21

『私の過去ってそんなんだったんだ。』


船本さんから聞いてた話より、
少し酷かった。
でも記憶にないから、他人事みたいで。


〖まだ三分の一も話してないよ？(笑)
昔言ったでしょ?飛び降りるくらい、辛かったって。〗


今の私だって、辛くない訳じゃない。
学校にも職場にも、家にも、どこでも
煙たがられ、嘲笑われて。
もうどこにも行けやしなかった。
どこにも居場所なんてなかった。



『ごめん。あなｔ...“アタシ”はもっとつらかったんだよね。』


〖ううん。違うの。アタシは、絶望に落ちる前の...
幸せな頃の時のアタシだから。
辛い過去を“知っている”だけで、今の私と同じ。
まるで他人事なの。
本当につらくて苦しんだAは、
もうこの世にいない。飛び降りて、リセットされたの。〗


『リセット...。
二度目はない、一度きりの奥の手だよね。』


過去を一度意図的にリセットしたら、
二度目はリセットできない。
本当につらい時の奥の手。。。


〖うん。でも結局、また苦しいんでしょ?
リセットした意味、あんまりないかもね。
まぁ、メンタルの持ち時間が少し伸びただけ。〗



〖『私/アタシ には、
幸せは許されないってことなのかな/かも。』〗



この世に神様がいるのなら、
きっと神様は極々一部の人間しか見えないんだ。
友達、家族、仲間なんて、
信じてる人は一割にも満たない。
みんないつか裏切る。
みんないつか忘れる。
みんないつか捨てる。



みんなに忘れられた私は、今何のために
ここに在るのだろう...。




みんなに捨てられた私は、今誰のために
ここで生きるんだろう...。


誰も回答は知らない。
誰も間違いと気づかない。
けどこれは、誰のせいでもない。





もう、私は何なんだろう。


　
〖今はまだ、その解答(こたえ)を知っちゃだめだと思う。
正確には、アタシに聞いちゃだめだと思うんだ。〗



『じゃあ、知っていい時になったらすぐ、教えて？
それまでは、歪かもだけど、ワラってるから。
それでいいんでしょ？それが、いいんでしょ？』


多分、私は笑ってなきゃ崩れる。
保っていられなくなる。
だから、ワラわなきゃ。
偽りを保つために、
偽りで生きるために、
本当の泣いてる私はコ ロ サ ナ キ ャ 。



〖私が知るころには＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿〗



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久々に文字数ギリギリ！
皆さんいつもあざます！
max使ったぜぃ！！

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