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「おーい、転校生だぞー」
職員室で一通り説明を受けた後、担任の先生に続いて教室へ入る。
制服のカスタマイズはOKだと聞いていたが、本当に制服を改造している生徒が多い。
高校には仕事帰りのOLもいないし自分の店が終わって遊びに来たホストもいない。
ちょっと悪そうな生徒たちは何人かいるが、本来の自分より一回り以上年下だと思うと「子供」というだけでなんだかかわいらしくさえ思えてくるから不思議だ。
最も、この姿では目の前で自分を興味津々に見てくる16歳たちと何ら変わりないわけだが…。
「えーと…。AAです。よろしくお願いします」
転校生といえばどこからきたのか言うのがセオリーなのかもしれないが、あいにくどこからきたのか、地区名を言っても通じるかどうか不安だったので名前を言うだけのつまらない自己紹介に留めてしまった。やりにくいことこの上ない。
先生に席を指定され、そこへ向かう。隣は金髪の大人しそうな生徒が頬杖をついていた。
「よろしく」
短い挨拶だけを送ると、相手はこくりと小さく頷いて興味なさそうにすぐ前を向いてしまった。
なるほど、大人しいというか……前髪で目が見えないからよくわからないが。
人見知りする子なんだろうか。慣れるまで放っておいた方がいいんだろうな。
内心勝手に納得していると、今朝みかけたイケメンが前の席からこちらを振り向き、なつっこい笑顔を向けてきた。
「や、やあ！僕は長谷川蛍介。隣は北原流星。君の隣は四宮紅輝だよ。わからないことがあったらなんでもきいてね。よろしく！」
「うん。こちらこそよろしく」
職業柄培った愛想笑いを返すと、長谷川くんはニコニコと笑って握手までしてくれた。
人が好きなんだろう、親切な子だ。こういう好意には甘えておくに限る。
握手をしている俺たちに金髪くんからのすごい視線が送られている気がするけれど、気にしないでおこう。
北原流星、と紹介されたリーゼントの男の子は俺の顔や身体を無遠慮に見渡したあと「ち、またイケメンか」と呟いた。あら嬉しい。でも君もすごいイケメンだよね？
「おい転校生。あそこに茶髪の女いるだろ。瑞希っていうんだけどよ」
「ああ、うん」
「…あいつには近づくんじゃねえぞ」
「あー……うん、解った。北原くんの彼女ね」
「バッ…なんだよそう見えんのか！？意外といいヤツだな！」
鼻の下を伸ばして照れる北原くんは嬉しそうだった。
いやー、いいね、青春。
結構楽しそうなクラスでよかった。
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はす(プロフ) - 外見至上主義好きで検索したらこんなにも面白いのが見つかるとは思いませんでした！！最高です、腐ってるので尚更好きです、ありがとうございます！！！ (2020年3月29日 14時) (
レス) id: ea36bea7ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ - めっちゃ好みです！更新待ってます！ (2019年4月24日 2時) (レス) id: 3b97929db8 (このIDを非表示/違反報告)
月弥(プロフ) - とても面白いです！！外見至上主義大好きなんです！！ちなみに腐ってるので最高です！！ (2017年12月10日 11時) (レス) id: d5d31cb4b5 (このIDを非表示/違反報告)
ニルヴァーナ(プロフ) - ついたままでしたね。ご指摘ありがとうございます！ (2017年8月23日 10時) (レス) id: ad95aab6ae (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月23日 9時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涅槃 | 作成日時：2017年8月16日 16時
