Lonely Only Girl 2

59 . 螺旋 ページ10

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残すかなと思っていたお粥も
全部食べてくれて


ウサギさんの林檎を見て顔を綻ばせては


皮ごとペロリと平らげた








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再びベッドに潜った彼のおでこに触れると


それでもまだ熱を持っている









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「Aちゃんの手…冷たくて気持ちいい…」









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私の手を取り、


ほっぺにスリスリされる









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「いい匂い…お花…？」









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スンスンと鼻を鳴らしては


上目遣いで私を見つめる









彼に対する想いを抱いたまま


こんなことをされては


私の心も正常ではいられない









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「お、お皿片付けてくるね」









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彼から目を逸らして


その場をすぐに立ち去ろうとした









すると、手を掴んだまま








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「行かないでよ」









「俺のそばにいて」









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と言って私を真っ直ぐ捉える









その一言で足が石のように固まる









今ここにいるのが偶々私なだけで


他の人でもきっとこう言うんだと思うと


胸はズキズキと痛み、









それでも私を欲してくれたことに


天にも昇る気持ちになる









どこにもいかない と言って


彼を思い切り抱き締めたくて仕方なかった









だけど、


私に握られた手を握り返す以外の選択肢はなかった






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