猫の猫 (ページ6)

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『何ラーメンにする？』

「Aの好きなやつ。」

『全部好きだよ。』

でもね〜といいながら、猫がテーブルの上にラーメンを綺麗に並べ、その上にポケットに仕込んでいたのであろうカイロを投げた。

『辛ラーメンニム当選！』

「あっちで待っててもいい？」

『ラーメンならお任せあれ。』

ラーメンを片付けてテーブルを拭きひと休み。

『ネギ入れる〜？』

「入れない。」

『キムチは〜？』

「入れる。」

『待ってる間にチョコエッグ開けちゃお。何出るかな〜、この5番のしんちゃんが欲しい。』

「それ持ってなかった？」

『これはねないよ。多分おぬが思ってるの第一弾のやつ。』

「わかんね。チョコジップロックに入れとくからな。」

『ありがと〜食べてもいいよ。』

ミンギュが食うだろ、と思いつつ。

鍋を見ると結構煮えてて美味しそう。

「もういいんじゃない？これ。」

『じゃあ食べよ。水飲む？モンスター飲む？』

「水。鍋持ってくからちょっと動かないでて。」

ラジャーと両手にコップを持ったまま固まる猫。

鍋をテーブルに置いて顔を上げてもまだそのポーズだったから思わず笑ってしまった。

『なんだよ〜。』

「知らない人に首掴まれた猫みたいだった。」

『猫に言われたくないよ〜。おぬもそういうときあるよ。』

猫も俺を猫だと思っているようだ。初耳。

いただきます。

『おぬめがね曇ってる。』

「ラーメン食べる度に言うよな。」

『そのおぬ好きだよ。』

あちち、と出来立てのラーメンと戦いながら麺を啜る猫。

そんな猫の突然の告白に照れる俺はラーメンの湯気に隠れた。

猫のラーメン.おしまい

翌朝

mg「またチョコエッグ買ったの！？」

しかも3つも！？

朝から犬の呆れた声が聞こえて目が覚めた。

猫は気にせず腕の中で寝てる。