憧れから恋心 ページ10
｢なので…その時は降谷さんがそれに気づかせてください｣
微笑みかける
｢ま、降谷さんが私を好きになるなんて考えられませんけどね｣
｢(人を好きになる…か…)｣
｢さ、珈琲入りましたよ｣
ダイニングデーブルにコーヒーカップを並べ真ん中にマーブルのクッキーが置かれた
｢お口に合えばいいんですけど｣
｢いただく｣
そしてお茶をしながら任務についてや、組織へ潜入するきっかけなど今後の事を話し合った
そして気付けば日も暮れて夕日が窓からさしていた
｢降谷さん、このまま夕食いかがですか？｣
｢簡単なものしか出来ませんが｣と立ち上がる
｢俺も手伝おう｣
それに続き降谷も立ち上がろうとするが額に人差し指を当てられそれを阻止される
｢降谷さんは上司で、おまけにお客様ですからできるまでソファで寝ててもいいですよ？｣
｢流石にそんなことは…｣
｢隈凄いですよ…まともに寝てない証拠です｣
｢電話鳴ったりしたらすぐに起こすから｣と無理やりソファまで手を引きブランケットを用意する
｢……すまない｣
｢お気になさらず｣
降谷は目を閉じそのまま夢の中へと入っていった
それを確認したAはキッチンへと向かい材料を確認して手際よく調理をしていく
だし巻き玉子
水菜の胡麻和え
合わせ味噌の味噌汁
鯖の塩焼き
次々と仕上げてテーブルへと並べていく
部屋中が味噌の香りで包まれる
その匂いにつられ降谷は夢から現実へと戻ってきた
｢あ、おはようございます｣
｢いい匂いだ…和食か？｣
｢えぇ、私和食好きなんですよ｣
降谷からブランケットを受け取り片付ける
｢連絡はなっていなかった｣とだけ伝え降谷の分のご飯をよそっていく
｢何から何まですまんな｣
｢降谷さんのサポートをするのが私の任務ですよ？
このくらい当然です
体力不足でミスされても困りますから｣
皮肉を込めた言葉を放ちドヤ顔を浮かべる
｢今度の任務、お前の働きを楽しみにしているよ｣
｢びっくりして腰抜かさないでくださいね
ささ！食べましょ！｣
｢いただきます｣と2人の声が重なった
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作者名：のあ | 作成日時：2018年9月8日 1時
