憧れは恋にはならない【降谷零】 (ページ25)

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その日の夜、ベルモットから一通のメールが入った

〝ArkというBARで待ってるわ〟

その事を降谷にメールで知らせ

待ち合わせの時間まで余裕がなかった為接触用の変装をし始める

「では、行ってきます」

風見達に見送られ指定の店に愛車を走らせた

「こんばんは、お姉さん」

「早かったわね」

「綺麗なお姉さんをお待たせする訳にはいきませんから」

テーブルに置かれたロックグラスの氷が静かに音を立てた

「はい、これ」

Aは相田道隆の情報をまとめた資料をベルモットへ渡した

「お姉さん黒い組織の人でしょ？
だったらさっさとそいつ消しといた方がいいよ」

「理由を聞いていいかしら？」

「そいつ他の取引相手と大分トラブってるみたい…お姉さんの組織にも悪影響を及ぼす可能性があるよ」

「情報を売ろうとしてるのね…」

「んじゃ、渡す物は渡したし…いくね」

席から立ち上がろうとするAをベルモットが止める

「何？お姉さん」

「ベルモット…そう呼んで頂戴」

「んー、ベルでいい？
私はA…秋月 A」

「A…貴女こちら側に来る気はない？」

「それは…ベルの組織にってこと？」

「えぇ…貴女程の情報収集能力があれば直ぐに幹部にもなれるわ」

「ベル専属が良かったけど…ま、いいよ」

直ぐに出た答えにベルモットは驚く

「もう少し考えるものかと思ったわ」

「言ったでしょ？
表世界にはもう飽きたんだよね」

「なら、この後時間はあるかしら？」

「勿論、何時まででもお付き合いしますよ」

ベルモットは携帯を取り出し電話をかけた

「hi バーボン…えぇ…いつものBARよ…えぇ…客人もいるから…よろしく…」

「バーボン？」

「貴女と同じ、情報収集が主な幹部の1人よ」

「私と同じ……それでこれから何処へ？」

「私達のボスに会わせてあげる」