▲▼unknown体験記 -わちゃわちゃライフ編- (ページ46)

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【レオン】出会いと別れ① ページ46

ありすとそーちゃんからカルデアをあとにしなくてはならないことを聞いたのが数日前。

いきなりのことで驚きはしたが、これはこれで仕方ないこと。

グレイとロードの空気がどう考えてもおかしかっただけにここはライネスを呼ぶべきかと思案していればこほんと咳払いをしたのはロードだった。

「こほん、レオン、君にはやるべきことがあるのではないか……送り出すのならば、会の１つでも開催するのが一般的だと言ってるのだがね」

どこか恥ずかしさでも覚えているのか、目が合わない。

それもこれもグレイのためか、と考えに至るのは早かったがここは素直に聞いてあげるのが良きマスターというもの。

それに、俺自身、きちんと二人のことを送ってあげたいのも確かだ。

そーちゃんと飲めるのもこれで最後だなんて思ったら、おかしい、涙腺弱すぎだろ、俺。

というわけで、マスター二名とサーヴァント二騎の送別会を取り行っているわけだが。

一通りの会話を終えたであろうそーちゃんの元へと向かう中、落ち着かない様子のロードにはグレイの元へと向かうよう伝える。

「余計なお世話だ、私に構う必要はない」

「別に構ってるわけじゃないさ。俺はそーちゃんに挨拶に行く。だから、君にはありすの元に挨拶に行ってほしい。ただそれだけのことだろ？頼んだからな」

よく言い聞かせれば、顔をしかめ溜息をつく彼を見送る。

こうでも言わないと素直に送れないんだから全く手のかかるやつだ。

「レオンさん、本当にいきなりのことで申し訳ありませんでした」

と、声をかけてくるそーちゃんは、どこか寂し気な影が残る。

いつも元気な彼にそんな顔をさせるなんて…やばい、俺まで涙腺緩んできたんだけど。

「そーちゃんにそんな顔させられるなんて…それほど、ここは楽しかったって思っていいんだよな」

握手をすればにこりと微笑み頷く彼。

カルデアの所長として赴任した当初は思いもしなかった。

家を継ぎたくないばかりに始めたことにここまで愛着を覚えるだなんて。

「なあ、そーちゃん。ありすにも伝えたが、皆、待ってるから…だから、戻ってきたくなったらいつだって戻ってくればいい。君たちならいつだって歓迎するよ…なんてったって、俺のお眼鏡に敵ったふたりなんだからな」

「………っ、なんすか、それ。なんかむかつきますね…でも、ありがとうございます」