【橘樹】Bチーム�� ページ12
たどりつけば一面が荒野で背後に見える壁はまるで古代遺跡のような城壁。
加えてこの魔力濃度…確かにたたじゃ済まないかもしれない。
さあどうすべきか、と思考を巡らせれば「英雄王、貴様、この地に覚えがあるのではないか？」とギルに声をかけるイスカンダルに首を傾げる。
「ここに来たことあるのか？」
と、ギルに近づき首を傾げれば「来たことがある？当たり前だ。あの魔術師め、粋なことを」とニヤリと笑えば「なにを訳知り顔を決め込んでいるんだかなぁ」と呆れるイスカンダル。
本当、同調するわ。
「
「は？魔獣？」
いや、魔獣ってなにすごいデカイのか？デカそうだよな？
「あれだ」
指をさされた先を見据えれば、ライオンみたいな見るからヤバイのが駆け抜けてくる…うえに、なんだあのガイコツ集団！！キモイ、無理無理…！()
「"木霊"！！」
愛刀の名を呼べば、異空間より飛び出すそれを掴みとり刃で一撃を受ければ、ギルの前まで後退する。
「なにをしておるのだ、樹」
「俺が受けなかったら、ギルに一撃入ると思ったから…にしても、意外と一撃が重いな」
付着物を振り払いひといきつき呼吸を整えれば、目を丸くするギルと目が合う。
「本当にお前というやつわ…まあ良い。にしてもお前の兄は本当に人間か？勢いが人外のそれだぞ？」←
「兄貴は人外だと思ってくれていいぞ？…あと、兄貴と一緒になった時点で協力プレイは諦めたほうがいい」
「そこまでお前にきっぱり言われるアレは、憐れすぎはしないか？」
…兄貴、足に強化魔術かけて…いや違う。あれはもっと高度なものだ。
「本当敵わないんだよ、兄貴にだけはさ。でも、負けたくないから。今日もたくさん学ばせてもらうんだ」
頷けば、再び愛刀を抜き構える。
「ギル、敵属性さ…俺たちの弱点属性だよな？イスカンダルとは協力しないとやばいかもな？ギルが」←
「むっ。誰が協力などするか、
と、光を放ち現れた粘土板と斧を手にすれば詠唱し、薙ぎ払っていく。
「だから協力しろって言われただろうが…！俺、兄貴とイスカンダルに声かけてくるから」
敵を薙ぎ払った勢いを利用し、前へ前へと進む。
少しの魔力をのせ、強化された斬撃を放てば兄貴までの距離はあと少し。
(続きます)
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