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52話 ページ6

「どの本にも載ってない話だ」





昔、小さな村がありました


そこに住む少年は幸せに暮らしていました


両親と妹と、四人家族でした


ある日少年は夢を見ました


奈落の底へ落ちるような衝撃がありました


そして、少年は目を覚ましました


まわりは



【焼け野原になっていました】



少年は両親を、妹の名を呼びました


呼んでも呼んでも、返事はきませんでした


傷を負った左腕を抱きしめながら


少年は泣きました、ずっとずっと


そして【戦争】という身勝手なものに全てを奪われた少年は


今度こそなにも取られないように


人々の上に立つことを決めました






「ブライト・・・・・それって」



おとぎ話なんかじゃなくて・・・・・



ブライトの左腕だけ服の袖が長いのは



全てを無くす怖さを知っているのは



「なんのこと?これは【おとぎ話】だぜ?
・・・・・この『予言の書』からも除外されてる話だけどな」



そう笑う姿は自嘲的だった



・・・・・やっぱり




「この人は・・・・・悪くない(ボソッ」




そしてブライトに向き直る




「お願いだ。真実を教えてくれ。いや・・・・・教えてください」


「・・・・・それが辛い真実でも?」




キッパリ頷く



「・・・・・じゃ、話したげる」

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作者名:きっしゃん x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年7月20日 20時

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