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頼城青斗こと、幼馴染のらっだぁ。彼は私より２歳年上の、兄のような存在だ。
「ねぇそういえばさー」
『なに』
そして私は、彼と一緒に住んでいるのである。
理由は簡単で、私にはもうこの世に頼れる存在が彼と彼の家族だけだからなのだ。
私を産んですぐに亡くなった母、その後を追うようにして病死した父。
２人が私に残してくれたのは、このギターだけだった。祖父母もいない複雑な家庭で、私は施設に入れられることになっていた。
だが、そんな身寄りのない私を彼らは受け入れてくれた。私は彼の両親にとても感謝している。
そしてそんな私達の自宅は、高校から３駅離れた街にある、ここら一帯では有名な場所。
「今日運営の練習なくなったから、俺も店の手伝い回る」
『え、でももうライブ近いって言ってなかった？大丈夫なの？』
ライブハウス【館-YAKATA-】の真裏である。
このライブハウスは頼城家の営む有名な箱で、定期的に有名なバンドなんかもここで演奏している。
無論この家の子として育った私達は、家の手伝いと称してライブハウスの運営を手伝っている。
そして青斗に関しては、独自に友人らとバンドを結成し活動を行っている。
のだが…
「いやさ、なんか…みどりくんと喧嘩したって言うか…」
『は？』
店の扉を開けながら、青斗はそう呟いた。
どうやら彼らのバンド活動は、雲行きが怪しいらしい。
＊＊＊
『おまたせしました、コーラとアイスティーですね。ライブ楽しんで下さい〜』
いつものように、ライブハウスを訪れたお客さんにドリンクを手渡す。
客足が落ち着いてきた頃、ライブ開始を知らせるように僅かな歓声が聞こえてきた。
Aは、受付カウンターの椅子に腰掛け、受け取ったドリンクチケットをぼーっと眺めながら考える。
『あのらだおとみどりくんが、ね…』
学校帰りに聞いたあの話の続きを青斗はする気がないらしく、その後適当に逸らされてしまった。
そういった素振りをしてくる青斗は、決まって頑なだ。それをよく知るAは、踏み込んで事情を聞き出すことはできなかった。
だがしかし、兄同然の幼馴染と昔から仲の良い友人の間で起こった事情に、興味をそそられる他なかった。
こんな時、彼らのバンド【運営】の一員にして唯一の常識人の存在が思い浮かんだ。
彼はバンドメンバーなのだから、流石にこの事態についてなにか知っているはず。
仕事が終わったら連絡してみようと、そう考えた。
『はぁ……』
「ため息つくほど忙しいんか、おつかれさん」
ところが、噂の人物は連絡をつけずとも現れた。
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緑川(プロフ) - ぴとあさん» コメントありがとうございます!!そのように評価していただけてとても嬉しいです；； 体調を崩されてらっしゃるのですね、お大事になさって下さい。当方の作品で少しでも元気になっていただければと思います！ 励みになります、今後ともどうぞよろしくお願いします。 (1月2日 21時) (
レス) id: 581670bd91 (このIDを非表示/違反報告)
ぴとあ - 好きです…！評価の星の右側を何百万回押したいぐらい！最近寒いので体調に気をつけて頑張ってください。（僕は今発熱なう）応援してます！あと夢主の勉強嫌いめっちゃ共感 (12月31日 15時) (レス) @page46 id: dda73027c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑川林檎 | 作成日時：2023年8月5日 5時
