勤務90日目 ページ43
『起きて〜さすがに車で朝までは嫌だよ〜…』
「…、む」
どうにか起きてもらい、歩いてもらう
寝起きだからどこかも分かっていないみたいだし、足もおぼつかない
『ほら、もうちょっとだから頑張って…！』
自分よりも背の高い人物に肩を貸すことなんて滅多にないのに
ほんのり香るアルコールが鼻孔をくすぐった
『ほら、ここで寝ていいから』
多分今までの中でトップレベルに大変だったと思う
どうにか部屋のベッドまで歩いてもらい、横にして寝かせてあげると彼はまた眠りについてしまった
『えーっと、ハンガーは…』
流石に皺になると困るから、ジャケットは別にしまっておいた
『私もちょっとだけ飲もう…』
冷蔵庫から度数の低いお酒を取り出して蓋を開ける
傾けて流し込めば、独特の風味が広がっていった
『はぁ…大変だった…』
振り返って、すやすやと寝ている御剣くんの顔をじっと見つめる
本当に端正な顔立ちをしている
幸せそうに眠る姿は、普段の鬼検事とは思えないものだった
"私にだって…想いを寄せる相手が居てもいいだろう"
頭の中で反芻される言葉
その想いを寄せる人は誰なのかは分からない
『…すきだよ、御剣くん…ずっと、あの時から……言う勇気が無くてごめんね』
寝ている間に言うだなんて、なんて卑怯なんだろう
弱い自分を、どうか許してほしい
暫くすれば、私も酔いが回ってきたみたいだった
『いい時間だし、寝よう…』
そう思って頭をベッドの縁に預けてブランケットをかけたとき
思いもよらない言葉が耳に入ってきた
「A、…すき、だ…」
『…、え？』
酔っていた意識が、少しだけ覚めた
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紅(プロフ) - Earthさん» コメントありがとうございます！ほんとですか…⁉︎凄く嬉しいです(ToT)更新頑張ります〜！ (2022年3月27日 23時) (
レス) id: d053ebfa1b (このIDを非表示/違反報告)
Earth - コメント失礼致します。御剣さんの夢小説のなかで、主様の作品が一番好きです！更新、楽しみにしています。 (2022年3月27日 21時) (レス) @page26 id: 0c97a7403a (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 鍋好きさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜（ ; ; ）ゆっくり更新になると思いますが、頑張ります！ありがとうございます！ (2022年3月15日 21時) (レス) id: f5d08da00f (このIDを非表示/違反報告)
鍋好き - 初コメ失礼します！とっても面白いです！逆転裁判大好きなので、楽しみにこの先待っています！御無理のないよう、頑張ってください！ (2022年3月15日 18時) (レス) @page18 id: fbdd20a437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2022年2月21日 0時
