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勤務38日目 ページ40

検事が提出した証拠品に対して弁護人が声を上げた


「そんなもの…認められない…!なにより、検事では捏造やら黒い噂が渦巻いているとか?」


『……』


しかし検事は焦りすら見えない、むしろ笑みを浮かべている


「この証拠もでっち上げの可能性が…」


『…弁護人は何を根拠にそう主張されるのでしょうか』


微かな声、それでもしっかりとした存在感


『確かに、一部の検事には黒い噂が出回っているようです』


一瞬、宮が自分の方を向いた


「なぜこちらを見るんだ…」



『ですがこの証拠たちは、私が一つ一つ自分の手で集めて調べ上げたものです』


「だからこそ捏造が、…」


『そして、調査官や書記官の仕事が多いため捏造をする時間は全くありません

刑事に過去の法廷記録を持ってきてもらうことはありましたが、証拠品には触れさせていません』


淡々と事実の証拠であることを説明された弁護人は言い返せないようだ


『どう頑張ったとしても、捏造は不可能です』


「しかし…」


「もういいです弁護士さん…僕が、僕が…」


弁護人が言葉に詰まったところで、被告人の証人が自分の罪を認めた


涙を流しながら自白していく被告を見る宮の目は、もう冷たいものではなかった


顔を俯かせた彼女のイヤリングが揺れて輝く


『…きちんと更生して、立派な姿で戻ってきてくれると信じています』


「それでは、判決を申し上げましょう…」


被告に判決が告げられ、今回の法廷は終了した



「すごいッスよAさん…副検事としては負け知らずッス」


「そうなのか」


今日は意外な事実ばかり知る


法廷からいつの間にか彼女の姿は無くなっていた

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作者名: | 作成日時:2022年1月4日 1時

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