司法の傷心心理士【逆転裁判】 (ページ19)

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勤務17日目ページ19

「……」

何も言葉を発さない御剣くん

話があるのは間違いないとか思ってたけど前言撤回する、絶対この人用事なく私の所来たじゃん

『…何もないなら仕事戻るけど』

「…、！」

私も暇ではない、まだ仕事が残っている

急かすように伝えると、彼の無表情が少し崩れた

「その…、」

『ん？』

「どうして今日の法廷に居たんだ」

ぐっと私を睨みつける御剣くん

普通の人なら震えあがるだろう

『どうしてって言われても…書記官として仕事が来たから仕事をしただけ』

「そうか…」

『うん……』

終わってしまった…

今度は私から話題を振るべきかな

『今回は勝てそう？』

「…今はまだ、確証はない」

『そう…』

今日の法廷では検事自身も知らないものがたくさん飛び出してきた

副検事として法廷に立ったことは数回しかないけれど、どれだけ証拠が重要なのかは私も知っている

『…大変だね、検事って』

「そういうそちらも大変だろう？」

『え？』

「法廷に居た時よりも少し疲れているように見えるが」

『……そう？』

一瞬心を読まれたかと思った

いくら心理職になれたからと言って、精神的疲労が溜まらないわけではない

人のドロドロした話を聞いて支えていくのは簡単ではない