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と、思ったのに。
「まじで?ソラスズメちゃんアズールと契約すんの?」
空気など気にしてないフロイドは、相変わらずの調子でアズールに目を向けた後私を見る。
今はその性格が助かるけど……なんか力抜けるなー。
『うん。助けてもらったからね』
答えながら目の前のアズールを見ると、目が合い、アズールはニッコリと笑顔を浮かべる。
「ええ。お助けした分きっちり対価を頂きますよ。……ただ」
そこで言葉を切ったアズールは、少し表情を崩して私とフロイドの間を見る。
「近くないですか?」
『え?』
アズールも思うの?
いや本当、近いよね?
アズールに思わぬ言葉をもらって少し驚いたその反応をどう捉えたのか、アズールはいえ、その、と探すように言葉を続ける。
「Aさんが構わないのならいいのですが……」
『え』
いや構いますけど!?
こんな圧のある高身長イケメンがこの近さにいて構わないとかある!?
「あっは、アズール羨ましいの〜?」
口を開こうとしたその瞬間、長い腕が前に後ろに周り、肩をグイッと引き寄せられる。
『ちょっ!』
不意打ちに抵抗することも出来ず、そのまま横にもたれかかる。
抱きしめられるようになり、頭がフロイドの胸板にくっつき甘い匂いが鼻を掠める。
え……。
突然の衝撃に胸がドキドキを通り越して止まった気がする。
「な!?お前はまた……!女性に安易に抱きついてはいけないと言っているでしょう!?」
フロイドの行動に驚いたアズールが席を立つ。
アズールの言うまた、とは恐らく私のことだ。
1年生の頃から気分によって挨拶代わりのように抱きついてくるフロイドを、アズールはお母さんのように度々注意している。
抱きつかれてピシリと固まっている私は1年生の頃からなので、今更誰も反応しない。
「おやおや」
「お前は呑気に傍観してるんじゃない!」
「え〜別に嫌がってないしよくね?」
「固まってるでしょう!?」
騒がしい声を聞きながら切実に願う。
もう何でもいいから離してくれ……。
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の〜さん(旧もこ)(プロフ) - 私ツイステのキャラ全員推しなのと逆ハー&愛され大好物なので嬉しいです!出来たら全員(生徒はもちろん、教師、他校、チェカなどにも)に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください!楽しみにしてます! (4月30日 22時) (レス) @page19 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - きのこさん» 嬉しいです!ありがとうございます!アズールの意外とすぐ照れるところ凄い可愛いですよね〜弄りたくなっちゃいます笑 (2020年11月7日 15時) (レス) id: d418246017 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 17話の最後の部分でアズールが照れてる部分あるじゃないですか?...可愛過ぎません?おかげさまで友達(リリア推し)と悶えましたw (2020年10月30日 2時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 雪華さん» トランスフォーマープライム……ちょっと分からないです。すみません。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: d418246017 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています? (2020年10月9日 18時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シノ | 作成日時:2020年9月21日 18時