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「A」
甲板に出て席に着くと、すぐにナミに声をかけられる。
『ナミ、ありがとう!作戦上手くいったよ!』
「それは全然いいけど、上手く手伝えたの?」
『あっ…』
そういえば手伝いに行ったんだった。
「…もしかして忘れてたの?」
『……うん』
「…Aって時々そういうところあるのよねぇ」
『ゼリーを作る前まではちゃんと覚えてたんだけど』
ボソッと呟いた言葉にナミが反応する。
「ゼリー?デザートのオレンジゼリーAが作ったの?」
『えっ、うん。って言っても指示はサンジ君が出してくれたからそれ通りに動いただけだけど』
「それでもAが作ったことに変わりはないわよ。
でも1品作れたならちゃんと手伝えたってことじゃない?」
『うーんどうだろう。絶対サンジ君が作った方が早かっただろうし足でまといになっただけかも…』
「ネガティブねー。まあ今回ダメでもきっと次は上手く手伝えるわ」
『うん。そうだね!頑張るよ!』
「ええ」
・
そしてご飯を食べ終わり食後のデザートの時間になる。
「どうぞ。Aちゃん特製オレンジゼリーでございます」
「あら。思ってたより全然普通じゃない。サンジ君のと全然区別がつかないわ」
「本当ね。Aには料理の才能があるのかしら?」
『本当!?ありがとう!でもサンジ君の教え方がよかったんだよ。本当にありがとうサンジ君!』
「そんな〜♡Aちゃんと料理を出来てこちらこそ夢のようなひと時でした〜♡♡」
それではごゆっくり♡
そう言ってサンジ君はまたキッチンに入っていった。
・
その後味の方も高評価で、ルフィやチョッパーが欲しそうにしてたがサンジ君がひと蹴りして黙らせていた。
私としては頑張って作ったゼリーを自分で食べてみたかったし、ルフィにあげると一口で全部食べてしまいそうなので、今度作ってあげるという約束をして今回は諦めてもらった。
そして今私がいるのはキッチンのドアの前。
みんなは大体食後には自分の部屋に戻って行くので甲板には誰もいない。
私もいつもなら部屋に戻って明日の服を考えているところだが、今日はご飯前に決めたことを実行しにキッチンに来た。
ガチャ
ドアを開けるとちょうどご飯を食べているサンジ君の姿。
「Aちゃん?喉でも乾いたかい?」
初めてこの時間にキッチンに来た私に少し驚いた顔をしたが、すぐに食事の手を止め立ち上がり私に笑顔を向ける。
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シノ(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!本当に長い間読んで下さったことがとても励みになりました!そう言っていただけて本当に嬉しいです!続編でも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2019年2月21日 7時) (レス) id: a3194b926c (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とっっても面白かったです!!長い期間ありがとうございました…!更新されるたびに飛んできて楽しく読ませて頂いていました。可愛らしいゾロとわちゃわちゃした一味の雰囲気がとても楽しげで最高でした。続編も是非読ませて頂きます…!本当に有難うございました! (2019年2月21日 1時) (レス) id: 4ff82267ac (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!私は全然大丈夫ですよ!ご心配ありがとうございます!あや様の温かいコメントにはいつも励まされていて凄く感謝しています!ついに二桁いってしまってもう短編集なのか分からないですがあと少しの完結まで幼いゾロを存分に楽しんで下さいね!笑 (2018年11月19日 18時) (レス) id: d22472d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - めっちゃ面白いです!!長くなりそうな予感、負担になってないかなと心配になりつつ正直嬉しくてワクワク…(笑)作者様は大丈夫ですかね…?Zの映画で片方子供になれば面白かったのにーと思っていたので、こういう二人の絡みが見られるのもとても楽しいです…! (2018年11月19日 13時) (レス) id: 4ff82267ac (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - あやさん» そうなんですね!私の作品が初めてなんて恐れ多いですがずっと読んで下さるという言葉、とても嬉しかったです!亀更新ですし久々で感覚を忘れていそうで怖いんですがこれからはもう少し早く更新していきたいと思います。コメント本当にありがとうございました! (2018年9月11日 21時) (レス) id: d22472d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シノ | 作成日時:2018年5月19日 0時