【ONE PIECE】貴方の海賊物語

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「サンジさんもこの果物は知らないんですか？」

「ああ。特定の場所でしか育たねぇ珍しいものかもしれねぇ」

「じゃあさっきルフィは毒味したってことか…っておい！！」


ゾロが思わず声をあげたその目線の先にいたのは…


「んぁ？なんだ？」


まだ毒味していない最後の青色の果物を食べるルフィの姿…。


「おい！！話聞いてなかったのか！？」

「ちょっ、吐き出しなさいよ！！」

「そうだぞ！もし毒でも入ってたりしたら！」

「しかも青って1番危ねぇ色だろ！どう考えても自然の色じゃねぇだろ！！」


口々にダメだ、吐き出せと言うみんなだがルフィは耳を貸さない。


「嫌だ！！うめぇんだこれ！」

「んな訳ねぇだろ！やめとけって！」

「じゃあ食ってみろ！うめぇから！」


反論するウソップだがルフィはそのウソップの口に青色の果物を入れる。

そしてみんなも食べれば分かると全員の口にも無理矢理果物を入れ食べさせる。


「「『！？！』」」


「ちょっとルフィ！！…あれ？美味しいわねこれ」

『うん、美味しい』

「美味いな」

「だな」

「ニッシッシ。だろ？」

「もう1個くれ」

「俺にもくれ！」

「俺もだ」

『私にも！』


予想に反した甘い味に思わず釘付けになり、全員がもう1個、もう1個とパクパクと食べ進める。


どれぐらい経っただろうか。

気づけば周りにはさっきまで気づかなかった黄色の卵が沢山落ちていた。

その大きさはちょうど人が丸まって入るぐらいのもので、親は見当たらない。

一体何の卵だろうと首を傾げていると、パキッパキパキッと目の前の卵が割れ始める。

何かが分からないが生命が生まれる瞬間は神秘的なもので、思わずその光景に息を潜めて見入る。

するとそれに同調するように全ての卵が割れ始める。


パキッパキパキッ


辺りに卵の殻が破れる音がする。

今か今かとじっと卵を見ていると、ひょこっと茶色の手が出てくる。

どこか見覚えのあるその手に嫌な予感がしてそっと後ずさる。

すると、バリンッと音がして全ての卵の殻が弾け飛ぶ。

その中から出てきたのは…

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